


樹高は20〜30m以上になることもあり、自然環境では非常に大きく成長します。枝は水平気味に広がり、全体的に円すい形の整った樹形になります。葉は細く硬い針状で、密に付くため、重厚感のある見た目になります。
エゾマツは寒さに非常に強く、冷涼な気候を好みます。一方で、高温多湿にはやや弱く、暖地では葉が傷みやすくなることがあります。日当たりと風通しの良い場所を好み、水はけの良い土壌でよく育ちます。
剪定は冬の休眠期や春先が適期です。自然樹形が美しいため、基本的には不要枝や枯れ枝を取り除く程度にとどめます。込み合った枝を透かして風通しを良くすると、病害虫予防にもつながります。
また、強く切り戻すと樹形が乱れやすいため、軽めの剪定を心掛けるのがポイントです。雄大で美しい樹形を楽しめることから、公園樹やシンボルツリーとして人気があります。
| 植え付け | 3月〜4月 |
| 肥料 | 3月〜5月、9月〜11月 |
| 剪定 | 3月中旬〜4月上旬、11月 |
剪定方法北海道、千島列島を原産とし、北海道の木にも指定されているエゾマツは、マツ科トウヒ属の常緑針葉樹です。
樹高が40メートル以上になる高木であることから、防風林や街路樹、公園樹として親しまれるほか、高さを抑えて庭園樹や盆栽としても楽しめます。
エゾマツの剪定は忌み枝を取り除く間引き剪定と伸びすぎた徒長枝を切り戻す切り戻し剪定のほか、場合によっては高さを抑える芯止めを行います。
盆栽や鉢植えでは、芽摘みや古葉とりを行って樹形を保ったり、美しさを磨くと共に健康な成長を促します。
剪定時期エゾマツの剪定は休眠期の2月下旬〜3月ごろに行います。必要に応じ、成長が落ち着いた11月頃に行うこともあります。
寒さが厳しい極寒期や真夏は避けましょう。傷の直りが遅かったり、樹勢を落とすリスクが高まります。
植え付け用土・環境北海道の木に指定されているエゾマツは、湿度の高い環境を好みます。街路樹や公園樹としても植栽されていますが、乾燥や大気汚染にはやや弱いです。
寒冷地に自生する樹木で暑さには非常に弱いため、日差しが強くなる5月以降から9月中旬ごろまでは、風通しが良い日の下で乾燥や暑さから守りましょう。
とくに夏の暑さには万全の対策が必要。強い日差しが苦手なため、西日が当たる場所は避けてください。
寒冷地でしか育てられないかと言えばそうではなく、若木のうちから慣らせば、暖地での生育も可能です。
小さいサイズは環境の変化に影響されやすく、12月〜2月の厳寒期は注意が必要。空っ風や霜で枝枯れを起こす可能性があるため、日当たりがよい場所に置いたりムロで覆ったりなどで保護してください。
エゾシカは水を好み、新芽の時期や梅雨明け〜夏はとくに多くの水を必要とします。河水に注意しながら水を与えましょう。冬の水切れは枯死につながるためより注意してください。
適度な保水性があり、水はけのよい土を好みます。土づくりをするなら赤玉6、桐生砂4を目安にしましょう。
鉢植えや盆栽にする際、水やりの回数が多いようなら川砂を2割ほど混ぜるのもよいですね。
空気の乾燥を防ぐためにも、風が吹きさらす場所は避け、日当たりはよいけど暑い日差しが当たらない場所を選んでください。鉢植えの場合は、適宜移動させて環境を整えましょう。
植え付け時期エゾマツの植え付け、植え替えは3月中旬〜4月の早春の時期に行います。新芽が動き出す前あるいは伸びだす前に行います。気温が穏やかな時期に行うと、根の定着がスムーズです。
鉢植えの場合はこまめな水やりも必須。エゾマツはたっぷりの水分を必要とするため、春と秋は1日に2回〜3回、夏場なら1日3回を目安にしてください。
根詰まりをしていると見えない部分が渇いていることもあるため、数日に1回は鉢ごと水に漬けてすみずみまで水をいきわたらせます。
エゾマツは肥料を好み、肥料が効いていないと芽吹きが悪くなり枝枯れを起こしやすいですが、多すぎる肥料による害も生じやすいため樹勢を見て調整してください。
芽摘みや剪定で枝を作っているうちは多めの肥料を、維持する場合は控えめにします。完成木や古木に多く与えると枝が暴れるため注意が必要です。
基本は油かすの置き肥がメインで、秋は骨粉を追加して冬越しと翌年に芽吹きに備えましょう。
かかりやすい病害虫エゾマツはあまり病害虫の被害に遭うことはありませんが、環境などによってはその限りではありません。
とくに気を付けたいのはヤツバキクイムシで、樹皮下に生息してエゾマツを枯死させてしまいます。春〜秋にかけて活動し、年に1回〜2回発生します。
通常は弱った木や伐採木に集まり繁殖しますが、密になると健康なエゾマツに侵入するため、弱った木や伐採木は健康なエゾマツから離したり薬剤散布などを行ってください。
主にエゾマツに寄生するエゾマツカサアブラムシは、エゾマツの新芽に松ぼっくり状の虫こぶを作る害虫です。低木や苗木に発生しやすく、通常は1年〜2年で収束します。
エゾマツを枯死させることはあまりありませんが、成長を阻害したり不整形を起こしたりするため。避けたい害虫です。
春〜夏にかけて緑色のコブを作り、秋になると茶色に変色します。その後、コブに穴があいてそこからアブラムシが羽化します。
見つけたら、虫こぶが緑色のうちに摘み取って処分してください。大量発生した場合は、園芸用の薬剤を散布して駆除します。
そのほか、ハマキムシ、ハダニによる食害等が見られます。いずれも日当たりや風通しが悪いと発生しやすい害虫です。
ハマキムシは葉に住みついて食害し、成長を阻害します。ハダニは葉の裏について養分を吸汁します。
ハマキムシは見つけ次第殺虫剤で駆除し、ハダニは水で洗い流すか殺虫剤を散布して駆除してください。


エゾマツの剪定時期は?コツや失敗しない方法をご紹介

エゾマツの剪定の時期

エゾマツの剪定の適期・可能期
2月下旬〜3月は剪定によるダメージを最小限に抑えられるため、強剪定や芯止めを行うならこの時期がよいでしょう。
成長が落ち着いた11月頃は樹形が整えやすい時期です。休眠期に入る前のため、強剪定にも耐えられますが、必ず小枝や芽を残して切るようにしてください。
成長期の剪定は避けた方がよいですが、あまりにも枝が伸びたり樹形を乱したりしている場合は、7月〜8月ごろに軽く整えます。ただし、猛暑日は止めておきましょう。
エゾマツの剪定時期アドバイス!エゾマツは適期以外に強い剪定をすると、元気がなくなったり成長が悪くなったりします。剪定によるダメージから回復するのに数年を要することもあるため、剪定は時期を守って行うことが重要です。


【図解あり】エゾマツの剪定方法

間引き剪定は枯れた枝、ほかの枝に絡んでいる枝、病気の枝のほか、樹形を乱す不要枝を取り除く剪定です。
完成木であってもときどき間引き剪定をし、風通しや日当たりをよくしてエゾマツの健康を保ちます。
切り戻し剪定は伸びすぎた枝や茎を切り詰めるなどし、樹形を整えます。新芽の生長を促すことにもつながるため重要な剪定です。
切り戻し剪定には株を若返らせる効果も期待でき、古くなったエゾマツを芽や小枝のある部分で切り戻すことで芽吹きがよくなるでしょう。
エゾマツの樹高をコントロールするときに行うのが芯止め。庭木として育てている場合などあまり大きくなりすぎては困るときに行います。
高さの調整だけでなく、栄養を分散させて横に広がる美しい樹形を作るメリットもあります。
盆栽や鉢植えは、5月上旬〜6月中旬に芽摘みを行います。芽摘みをしないと枝が間延びしたり小枝が増えないなどが起こりがちです。
葉が開いてまだ伸びる余裕があるときがベストタイミング。伸び切ってしまうと動きが悪くなります。樹勢の弱いものは6月中旬ごろまで芽摘みを繰り返し、小枝を増やしてください。
摘みたい芽を指の腹でつまんで引き抜くように持ち上げて摘みます。強い芽ほど先に延びるため、伸びた順に摘みましょう。
7月〜8月には3年葉を対象に古葉とりを行い、夏場の蒸れやフトコロ具合を改善します。若い芽より少し黄味がかってあせた葉を、ピンセットで落としますが、無理に引っ張ると樹皮を傷つけるので注意してください。
自然落葉しますが、適宜掃除して蒸れを解消してあげるのがおすすめ。一度に多く落としすぎると樹勢が弱まるため気を付けましょう。
エゾマツの剪定に必要な道具まとめ

剪定道具にはそれぞれ役割があり、切る枝の太さや作業内容に応じて使い分けることが大切です。また、どの道具も刃物であるため、使用する際は安全に十分注意しながら作業しましょう。
ここからは、エゾマツの剪定に必要な道具を一つずつ紹介していきます。
剪定用のノコギリ

剪定用ノコギリは木工用ノコギリと比べて刃が細く、生きた枝を切りやすいように刃の目が粗く作られているのが特徴です。そのため、木に余計な負担をかけずにスムーズに切断できます。
剪定用ノコギリにはさまざまなサイズがありますが、一般的に使いやすいのは刃の長さが20〜30cmほどのものです。このサイズであれば扱いやすく、庭木の剪定にも適しています。
剪定バサミ

剪定バサミには大きく分けて「バイパス式」と「アンビル式」の2種類があります。バイパス式は上下2枚の刃が交差して枝を切る仕組みで、切り口がきれいになりやすく、生きている枝の剪定に適しています。一方、アンビル式は下刃が受け皿のような形になっており、上刃で押し切る構造のため、硬い枝や枯れた枝の剪定に向いています。
また、剪定バサミにはさまざまなサイズがあるため、手の大きさに合ったものを選ぶことが大切です。自分の手に合う剪定バサミを使うことで、作業がしやすくなり、疲れにくくなります。
剪定用の手袋・軍手

特に、手のひら部分が樹脂コーティングされている手袋は道具が滑りにくく、しっかりと握れるため安全に作業しやすいのが特徴です。剪定作業を安心して行うためにも、作業用手袋を着用してから取り組むことが大切です。
傷口癒合剤

エゾマツの剪定でよく使われる癒合剤としては、トップジンMペーストやカルスメイトなどがおすすめです。これらを使用することで、切り口を保護し、木の回復を助ける効果が期待できます。
脚立(三脚)

脚立は安定した地面に設置しますが、剪定をするような場所は地面がデコボコしていることがほとんどです。
そのような地面では、三脚の方が安定します。とくにすべての足が伸縮式で長さ調節ができるなら、段差や傾斜があっても安定した設置が可能。
また枝の間や植え込みの間に差し込みやすいのもメリットで、剪定するエゾマツに近づいて作業できるでしょう。
脚立は作業箇所に届くサイズを選びます。天板の高さ+1メートルが手が届く目安として選んでください。
幹と脚立をロープで固定するなど、転倒を防止するため安全策を取ること、天板に乗らない、ヘルメットの着用など転落を防止するためのルールも守りましょう。
エゾマツは自生では樹高が40メートル以上にもなる高木です。このような巨木の剪定は特殊伐採や高所作業にあたり、個人で剪定するのは危険です。
10メートルを超えるような場合は、落下リスクや落下した枝葉による被害などを考慮し、業者に依頼するようにしましょう。
ピンセット

古葉とりで掃除をすることで、不要な葉が密集するのを避け、蒸れを解消します。古葉がなくなることで剪定しやすくなるでしょう。
その他の便利道具

高枝切りバサミは高い位置の枝を切る際に便利で、細い枝であれば脚立を使わずに剪定できる場合もあります。熊手は剪定後に落ちた葉や枝を集めるときに役立ち、箕はちりとりの代わりとして集めた枝葉をまとめるのに便利です。
また、シュロ縄は切らない枝を一時的に束ねて作業しやすくする際に使います。さらに、剪定した枝葉をまとめて入れるためのフレコンバッグがあると、後片付けも効率よく行えます。


エゾマツの剪定方法

あまり大きくしたくないときは芯止めを行い、成長を抑えましょう。これから樹形を作ろうとしているならしっかり剪定しますが、完成木の場合はときどき間引き剪定をする程度でもよく、徐々に大きな剪定は必要なくなっていきます。
剪定には、清潔でよく切れる道具を準備しましょう。汚れた道具で剪定すると、病気などに感染してしまう可能性があるため、消毒をしておきます。
剪定手順は次の通りです。
1. エゾマツの全体を見て完成形をイメージする
2. 込み合った枝、枯れた枝、病気の枝などを取り除く
3. 徒長枝や忌み枝など樹形を乱すものを切り戻す
4. 切り口に癒合剤を塗布する
切り戻し剪定は、枝の分岐や新しい芽の位置で切り戻します。エゾマツの成長に関わるため、注意が必要。一度に多くの枝を剪定するのではなく、徐々に整理します。
また葉や緑の芽がない古い枝の途中で切ってしまうと、新芽が出ないまま枯れ込んでしまうことも。緑の葉が残っている位置で切り戻しましょう。
樹高を抑えたいときの芯止めは次のように行います。
@剪定のこぎりで理想とする樹高の少し下をまっすぐ切り落とす
A全体のバランスを見て下の枝先をキレイな円錐形になるように切り戻す
B枝が込み入っている部分は間引き剪定する
C切り口に癒合剤を塗布する
芯止めも、あくまでも自然樹形を活かすように切り戻すことを目指します。一度に小さくしすぎるとエゾマツに負担がかかり、枯死の原因になりかねません。全体の1/3を目安にしましょう。
芯止めはエゾマツの成長に大きく関わる作業です。難しいと感じる場合は、庭園業者や庭師など植物のプロに任せることも検討してみましょう。
エゾマツの剪定注意点
自然樹形で整いやすいこともあり、エゾマツの特性や樹勢を無視して思い通りにしようとしないことがポイント。エゾマツの剪定は、エゾマツの生育の手助けをする気持ちで行うことが大切です。


造園業者・庭師にエゾマツを剪定依頼するには

しかし、庭木や長年放置されたエゾマツの剪定は、個人で行うのは難しいこともあるでしょう。
そんなときは、思い切って造園業者や庭師など、植物のプロに依頼するのも一つの方法です。
ここでは、エゾマツを自分で行うメリット・デメリットを紹介するとともに、造園業者や庭師に依頼した際のメリットや依頼の仕方を解説します。
ご自身で剪定を行うメリット・デメリット
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エゾマツの剪定を造園業者・庭師に頼む際の流れ

剪定を依頼する業者としては、お庭の大将のような全国展開しているチェーン店も選択肢の一つです。公式サイトからお住まいの地域の店舗を検索でき、オンラインで見積もりを依頼することも可能です。
地元の庭師や造園業者に依頼する場合は、近所の人や知人が実際に利用したことのある業者の中から評判の良いところを選ぶと安心です。インターネットで探す際は、口コミやレビューなども参考にして業者を比較しましょう。
業者に剪定を依頼するまでの一般的な流れは次の通りです。
@問い合わせ・相談
業者に電話をするか、ウェブサイトの問い合わせフォームから剪定の相談を行います。剪定してほしい樹木の種類や高さ、本数などを伝えるとスムーズです。
A現地調査と見積もり
電話やオンラインだけで料金を提示する業者もありますが、正確な見積もりを出すためには現地調査が必要になることが多いです。業者と日程を調整し、実際に現地を確認してもらいましょう。現地調査や見積もりは無料で対応している業者も多くあります。
B業者の比較・依頼
できれば複数の業者から見積もりを取り、料金や対応を比較したうえで依頼先を決めるのがおすすめです。特に、作業前に全額前払いを求めない業者であれば、安心して依頼しやすいでしょう。
エゾマツの剪定を造園業者・庭師に頼むメリット

専門知識や経験を持つ業者に任せることで、木の状態に合わせた適切な剪定が行われ、樹木の健康を保ちやすくなります。また、安全面や作業効率の面でも安心して任せられるのが大きな利点です。
ここでは、エゾマツの剪定を造園業者や庭師に依頼するメリットについて解説します。
仕上がりに満足できる
⚫︎エゾマツそのものの美しさ
⚫︎エゾマツの成長や健康
⚫︎周囲とのトータルバランス
⚫︎安全への配慮
造園業者や庭師にエゾマツの剪定を依頼した場合、エゾマツそのものの仕上がりはもちろんですが、トータルバランス、安全の配慮などさまざまな点で満足できるでしょう。
庭木の場合はあまり大きくなりすぎないように管理することも重要。そのため高い技術が必要になることもあります。
プロの造園業者や庭師は、エゾマツの特性をしっかり理解し、自然樹形を保ちながら剪定するだけではありません。庭のトータルバランスを見て剪定してくれます。
また高木であるエゾマツの剪定は危険もつきまといます。しかし造園業者や庭師は安全に留意し作業を行ってくれるため安心です。
時間と労力を削減できる
仕事が忙しくてなかなか休みを取れない方や、貴重な休日を趣味や家族との時間に充てたいと考えている方は、無理に自分で作業をするよりも、専門の業者に剪定を依頼するのも一つの方法です。プロに任せることで、時間と労力をかけずに庭木をきれいに整えてもらうことができます。
剪定ゴミを処分してもらえる
一方、業者に剪定を依頼すれば、作業だけでなく剪定後に出た枝葉の回収や処分まで対応してもらえることが多く、手間をかけずに庭をきれいな状態に保つことができます。


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