時期や頻度、根まで枯らす除草剤の使い方も紹介


笹がしぶといのは、地中に張りめぐらされた地下茎に原因があります。地上部だけを刈り取っても、根が生き残っているかぎり笹は何度でも再生してしまいます。
確実に駆除するには「根まで枯らす」という視点が欠かせません。
この記事では、笹に強く効く除草剤の選び方や使い方、石灰や重曹を使った方法の実際の効果、駆除に最適な時期、再発を防ぐ対策まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
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庭の笹を駆除するなら「根まで枯らす」が鉄則

確実に駆除する大前提は、地中の根である地下茎ごと弱らせて枯死させることです。
ここでは、刈り取りだけでは不十分な理由、根絶までにかかる期間、最適な時期、そして放置したときのリスクを順に整理していきます。
地上部を刈るだけでは駆除にならない理由
笹はこの茎を介して隣の株と手をつないでおり、片方を切り取られても、つながった別の株から栄養が回ってきて息を吹き返します。
そのため、目に映る部分だけにハサミを入れても、おおもとを断つことにはならないのです。
見えている笹を刈り払ったところで、土の下にはかなりの広さで茎が居残っているおそれがあるわけです。
表面を刈るだけの場合と、地下の茎まで手を入れた場合とで、どう差が出るのかを下表に並べてみました。
| 対処の範囲 | 短期的な見た目 | 再生の有無 | 駆除の効果 |
|---|---|---|---|
| 表側の刈り込みだけ | 見た目は整う | すぐ生えて戻る | その場かぎり |
| 地下茎ごと枯らす/取り除く | 見た目は整う | 生え戻りにくい | おおもとから長続き |
刈り込みだけでは一時的に見栄えこそ整っても、地下の茎が残れば芽吹き返しは避けられません。
腰を据えて笹に向き合うなら、地下茎まで届く手段を選ぶべきでしょう。
根絶までにかかる期間の目安
表側とそのすぐ下の茎を掘り出しても勢いが鈍る程度にとどまり、すっかり退治するには何年もかけて掘り起こしを根気よく重ねるしか方法がないからです。
笹の仲間が広がる勢いはあなどれません。
秋田県立大学の研究は、雪深いブナ林に育つチシマザサが地下茎を走らせ、数十メートル規模のクローンをつくり上げると伝えています。
出典:秋田県立大学 プレスリリース「森林でどのようにササが密生するか?」
https://www.akita-pu.ac.jp/oshirase/oshirase2017/1115
これは背の高い種の話ですが、庭先の小ぶりな笹も、地下の茎でつながって広がるという素性は同じです。
見た目はひと株でも、土の中では思いのほか遠くまで連なっていることがあります。
かかる年月は状況しだいで大きく上下しますが、目安の考え方として下の表を参考にしてください。
| 笹の範囲・密度 | 主な対処法 | 根絶までの目安 |
|---|---|---|
| せまく、まばら | 掘り出し+薬剤 | 数か月〜1年ほど |
| そこそこの広さ | 薬剤の反復+掘り出し | 1〜数年 |
| 広く茂った笹やぶ | 薬剤と掘り出しを継続 | 数年超 |
広く密に茂っているほど、片づけ切るまでの道のりは長くなります。
一回で決着をつけようと急がず、季節をまたいで気長に手を入れていく姿勢が肝心です。
笹駆除に最適な時期
笹は秋から冬にかけて、翌年のタケノコを出すための養分を地下に蓄えるからです。
この下向きの流れに乗せて散布すれば、薬剤が地下茎まで届きやすくなるため、除草剤メーカーも、生育が落ち着く秋(9〜11月頃)の散布をすすめています。
一方、春は養分がタケノコや新葉に使われる時期で、地上部に向かうため薬剤は地下茎まで届きにくくなります。
真冬は笹の活動が鈍り、効果が出るのが遅れたり、枯れるのが翌春になったりします。
時期ごとの特徴は次のとおりです。
| 時期 | 笹の状態 | 除草剤の効きやすさ |
|---|---|---|
| 春 | 養分が新しい稈・新葉に使われる | 効果はあるが地下茎に届きにくい |
| 夏 | 生育が最も旺盛 | 一定の効果あり |
| 秋〜初冬 | 翌年に備え地下茎へ養分を送る | 最も効果的 |
| 真冬 | 活動が鈍る(休眠期) | 効果が出にくい・遅い |
笹に除草剤を使うなら、養分が地下茎へ向かう秋から初冬(およそ9〜11月)を狙うのが効率的です。
気温が下がりきる真冬は効果が遅れやすいため避け、地下茎が薬剤を取り込みやすい秋のうちに作業を計画しましょう。
笹を放置したときのリスク
庭の笹を放置すると、地下茎が庭木や花壇に侵入し、他の植物の生長を邪魔します。
放置するリスクは以下の通りです。
- ●地下茎が庭中に広がり、駆除がさらに大変になる
- ●庭木や花壇など、他の植物の生長を妨げる
- ●隣の敷地まで侵入し、近隣トラブルの原因になる
- ●広がるほど、駆除の手間と費用が増える
放置してよいことはほとんどありません。気づいたときに早めに対処するのが、結果的に一番ラクです。
笹を根から枯らす駆除方法

ここでは薬剤、石灰、重曹、くり返しの刈り込み、掘り出しという5つの手を取り上げ、それぞれの仕掛けと得手不得手、気をつけたい点をひもといていきます。
除草剤で根まで枯らす
グリホサートは葉や茎から吸収された後、植物内部を通って生長点や根、貯蔵器官まで運ばれ、アミノ酸の生成を妨げて株全体を枯らします。
この「根まで届く」働きが、地下茎で増える笹に最適な理由です。
地上部だけでなく地下茎まで処理できるため、根本から駆除したいときに向いています。
散布前に笹を刈ってしまうと効果が出ないため、葉を残したまま薬剤をかけることが重要です。
また、グリホサート系は非選択性で、かかった植物はすべて枯れます。近くの庭木や花にかからないよう注意しましょう。
石灰を撒いて土壌から弱らせる
ただしこれは、石灰自体に強い除草効果があるわけではなく、土の性質を変えて笹が育ちにくい環境にするという考え方です。
雨の多い日本の土は酸性に傾きやすく、多くの雑草は酸性の土を好みます。
そこに石灰をまくと土が中和され、量によっては中性〜アルカリ性に変わるため、酸性を好む草が育ちにくくなるのです。
ただし注意点もあります。
石灰は土の酸度(pH)を調整する資材にすぎず、アルカリ性に傾けば今度は別の雑草が生えてくる可能性があるからです。
石灰だけで笹が確実に枯れるわけではなく、あくまで補助的な手段と考えましょう。
重曹で手軽に枯らす
重曹には弱いながらも除草効果があり、傷をつけた草に重曹を溶かした水を染み込ませると雑草を枯らさせることができます。
しかし、笹の場合は効果が限られます。
笹は地下茎を広く深く張って増える植物で、地下茎が生きているかぎり何度でも再生します。
重曹をかけても地上部を傷める程度で、深い地下茎まで枯らすのは難しいのが実情です。
そのため重曹は、狭い範囲の若芽に対する応急処置として使うのが現実的です。
本格的に根絶を目指すなら、除草剤の散布や地下茎の掘り出しと組み合わせる必要があります。
刈り取りを繰り返して衰弱させる
植物は葉で光合成をして養分を地下茎にためますが、葉や茎をそのつど刈り続ければ、養分をためられず地下茎が次第に弱っていきます。
ただし、一度や二度では効果は出ないため、笹を枯らすためには何度も刈り続ける必要があります。
刈り込みで進める際のポイントは次のとおりです。
- ●若芽が伸びたらすぐに刈り、葉を茂らせない
- ●生育が盛んな春〜秋は刈る回数を増やす
- ●刈った笹は茎の切れ端も残さず処分する
- ●数か月〜数年がかりで続ける覚悟を持つ
刈り込みは薬剤を使わない安心感がある一方、時間と手間がかかります。
粘り強く続けられるかどうかが、成否を分ける境目になります。
根を掘り起こして物理的に除去
薬に頼らず笹を取り除けるので、家庭菜園のそばなど、薬剤を使いたくない場所にも適しています。
しかし、いざ手を動かすとそう甘くはありません。
笹の地下茎は幾重にも重なって深くまで潜り込み、横方向にも遠くまで張り出しているからです。
掘り出しで片づける場合の利点と気をつけたい点を、下表に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 薬に頼らない/確かさが高い |
| デメリット | 重労働で時間を要する/一度では取り切れない |
| 向いている場所 | せまい面/薬を使いたくない場所 |
| 成功のコツ | 茎を残さず、掘り出しをくり返す |
せまい範囲なら頼れる一方、広く茂った笹やぶでは、薬剤との合わせ技や専門業者への依頼も視野に入れたいところです。
笹に強く効くおすすめ除草剤

はじめに、3系統それぞれの持ち味を下表でざっとつかんでおきましょう。
| タイプ | 作用の仕方 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| 液体タイプ | 葉から吸わせ根へ届かせる | 伸びた笹を根ごと始末 |
| 粒剤タイプ | 土へまいて茎にしみ込ませる | 発生を抑制/やや広い面 |
| 注入・塗布タイプ | 葉や切り口へじかに塗布 | まわりの草木を残したいとき |
各タイプを、ここから順に掘り下げていきます。
笹に強く効くおすすめ除草剤
このタイプは葉や茎から吸われて根の先まで運ばれる性質があり、もう伸びてしまった笹を地下茎ごと始末したいときに向いています。
笹の葉は表面がつるりとしていて薬液が転がり落ちてしまうため、ジョウロでかけるよりも噴霧器で吹きつけたほうが、液が葉面にとどまって効きやすくなります。
葉のすみずみまで液を行き渡らせることが、効き目を引き出すコツです。
土に撒いて発生を防ぐ粒剤タイプ
塩素酸系の薬剤は地面に散布することで根や茎まで染み渡り、竹や笹をまるごと枯らす働きがあるとされています。
この系統は、地面へ均一にまくだけで済むので、さほど手間をかけずに使えるのが強みであり、春から秋の生育期に散布すると、太い竹から細い笹まで幅広く効果を発揮します。
広い範囲を一気に処理したいときに重宝しますが、可燃物との接触を避ける、農耕地では使わないなど、取扱いには注意が必要です。
周囲の庭木を守る注入・塗布タイプ
やり方は、笹を地際で刈り取り、その切り口へ刷毛で薬剤を塗るだけ。
切断直後に塗ると、薬剤が地下茎まで運ばれやすくなります。 注入・塗布タイプのポイントは次のとおりです。
- ●飛び散りを抑えたいときに有効
- ●刈り取った切り口へ、刷毛で速やかに塗る
- ●残したい草木が同居する庭にうってつけ
- ●数か月〜数年がかりで続ける覚悟を持つ
ひと手間は増えますが、大切な草木を守りつつ笹だけを狙い撃ちできる利点があります。
笹を自分で駆除するときに必要な道具





