
細い竹は地下茎でつながって増えるため、地上に出た部分をいくら切っても、翌年にはまた生えてきます。
『どの除草剤を選べばよいのか』『いつ散布すれば枯れるのか』『塩や灯油でも枯らせるのか』など、対策を始めようとすると疑問が次々に出てきます。
本記事では、細い竹を根まで枯らす除草剤の種類と選び方、効果が高まる散布時期、伐採から処分までの手順、そして再発させないための対策までをプロの視点で解説します。
家庭でできる方法から業者に任せる目安まで取り上げますので、ぜひ最後までご覧ください。
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細い竹は除草剤で根まで枯らすのが確実

ここではまず、なぜ切るだけでは枯れないのか、そして除草剤が確実といえる理由を整理します。
塩や灯油といった俗説的な方法についても、なぜ推奨できないのかを説明します。
地下茎でつながり地上を切るだけでは枯れない
春になると地下茎の節から芽が出て、それがタケノコとなり、数か月で立派な竹へと育ちます。
地下茎は非常に広い範囲に伸びるため、地上の竹を刈り取っても、地下茎が生きている限り再び芽を出します。
つまり、地上を切るだけの対策では、見た目が一時的にすっきりするだけで根本的な解決にはなりません。
除草剤なら根まで枯らせて再発を防げる
グリホサート系の液剤は葉や茎から吸収され、根へ届いて全体を枯死させる働きがあります。
塩素酸系の粒剤は土に散布することで地下茎に吸収され、地上の竹だけでなく翌年のタケノコの発生も抑えられます。
地下茎を枯らせれば再発を大きく減らせるため、細い竹の駆除では除草剤の活用が現実的な選択肢となります。
塩や灯油で枯らす方法は推奨できない
しかし、これらの方法には次のような問題があり、おすすめできません。
- ●塩(塩化ナトリウム):土壌に長く残って塩害を起こし、周囲の植物が育たなくなるほか、コンクリートや住宅の基礎・配管を傷める恐れがある
- ●灯油:そもそも除草剤(農薬)ではなく、土壌や地下水を汚染し、引火による火災の危険もある
塩や灯油は分解されにくく、いったん撒くと土地そのものを長期間使えなくしてしまう場合があります。
竹を枯らす目的であれば、用途に合った除草剤を正しく使うほうが、安全かつ確実といえます。
細い竹を根から枯らす除草剤の種類と選び方

ここでは代表的な製品の特徴と、細い竹に向く選び方を順に見ていきましょう。
なお除草剤には『農耕地用』『非農耕地用』の区別があり、使う場所に合った製品を選ぶ必要があります。
ラウンドアップなどグリホサート系の液剤
代表的な製品が、日産化学の『ラウンドアップマックスロード』です。

有効成分はグリホサートカリウム塩で、散布後の雨に比較的強く、早朝の朝露が付いても効果が落ちにくい点が特徴とされています。
土に落ちると活性を失う性質があるため、地下茎を枯らしたい竹・笹に対して、後から植栽を予定する場所でも比較的扱いやすい液剤です。
同じグリホサート系では『サンフーロン』なども広く使われています。
茎に注入して使う原液タイプとALVの使い分け
この方法では、希釈して使う原液タイプのグリホサート系除草剤を使い、竹1本あたり10ml程度を注入します。
一方、『ラウンドアップマックスロードALV』は、そのまま使えるシャワータイプで、葉にかけて根まで枯らす茎葉処理剤です。
注入向きではありませんが、細い竹や笹には葉面散布で対応できるため、用途で使い分けると分かりやすくなります。
| タイプ | 形態 | 主な使い方 | 向く対象 |
|---|---|---|---|
| 原液タイプ(希釈して使用) | 液剤 | 茎に穴を開けて注入(竹稈注入処理) | 注入できる太さの竹 |
| ラウンドアップマックスロードALV | そのまま使えるシャワータイプ | 葉に直接散布(葉面散布) | 細い竹・笹 |
ALVは植栽を予定している場所では使用できないため、使う場所の条件も合わせて確認してください。
粒剤タイプ(ネコソギなど)で広範囲を処理
竹・笹に長く使われてきた塩素酸系の粒剤として、『デゾレートAZ粒剤』や『クロレートS』が知られています。
デゾレートAZ粒剤は『笹枯らし』とも呼ばれ、有効成分の塩素酸ナトリウムが根から吸収されて地下茎まで枯らします。
散布量は竹の太さに応じておおよそ1平方メートルあたり45〜60gが目安とされ、有効成分は土壌中で分解される性質があります。
なお『ネコソギ』シリーズはホームセンターで入手しやすい粒剤の代表ですが、製品によって竹・笹への適用が異なるため、購入前にラベルの対象植物を必ず確認してください。
1m未満の細い竹に向く除草剤の選び方
選ぶ際のポイントは次のとおりです。
- ●注入が難しい細さ → 葉にかけるシャワータイプの液剤(葉面散布)
- ●広い範囲にまばらに生えている → 撒くだけの粒剤(土壌散布)
- ●後で植栽したい場所 → 土に落ちると失活するグリホサート系液剤
- ●使用場所 → 農耕地・非農耕地の区別をラベルで確認
製品ごとに対象植物や使用方法、希釈倍率が定められています。
迷ったときは、ラベルの記載と使う場所の条件を照らし合わせて選びましょう。
細い竹に除草剤を散布する時期

ここでは、細い竹や笹にとって効果が高まる時期と、避けたほうがよいタイミングを解説します。
竹の生育サイクルに合わせることが、根まで枯らす近道となります。
養分が根に下がる9〜11月が最適
この時期は竹が葉でつくった養分を地下茎へと送るため、葉から吸収された薬剤も養分と一緒に根へ移行しやすくなります。
ラウンドアップマックスロードの公式情報でも、笹は生育の止まった秋に50倍液を葉へ丁寧に散布すると、根まで枯らせると案内されています。
ただし笹は地下茎が発達しているため枯れるまでに時間がかかり、気温が下がる11月以降の散布では翌春まで枯れないこともあります。
真夏や開花期は効果が落ちるため避ける
竹幹が細くて背が高く散布しづらい場合は、梅雨明けごろに一度刈り払い、再生した背の低い竹へ晩秋に散布する方法もあります。
竹は数十年に一度しか花を咲かせませんが、開花期にあたる株は勢いが弱まっているため、薬剤の吸収・移行も期待しにくくなります。
時期を誤ると同じ手間でも効きが弱くなるため、適期を選ぶことが大切です。
雨の直前・直後の散布は避ける
散布後しばらく晴天が続く日を選ぶと、薬剤がしっかり浸透します。
ラウンドアップマックスロードは散布後1時間ほど経てば雨に強いとされていますが、降りはじめの直前は避けるほうが安心です。
天気予報を確認し、数時間は雨の心配がないタイミングを狙いましょう。
細い竹を枯らす手順

道具の準備から散布、確認、伐採、処分までを一つずつ進めていきましょう。
無理のない範囲で、安全を最優先に作業してください。
細い竹の伐採に使う道具を用意する
主な道具は次のとおりです。
- ●剪定ばさみ・太枝切りばさみ:ごく細い竹や笹に
- ●のこぎり(竹用):一般的な細い竹の切断に万能
- ●鉈(なた):切った後の枝葉の処理に便利
- ●電動ドリル:茎に注入する場合の穴開けに
- ●保護具:手袋・保護メガネ・長袖長ズボン
太い竹が混じる場合は、チェーンソーや電動のこぎりがあると作業が早くなります。
切り口は水平に切ると、注入や後処理がしやすくなります。
竹の周辺の雑草や落ち葉を取り除く
落ち葉や雑草が薬剤をさえぎると、土や竹までうまく届かないことがあります。
とくに粒剤を土に撒く場合は、地面に直接落ちるよう、表面を整えておくと効果が安定します。
足元の障害物も片付けておくと、作業中の転倒防止にもなります。
地上30cm〜1mの高さで切る
この高さで切ると、切り口に薬剤を入れやすく、作業姿勢も無理がありません。
細くて注入が難しい竹は、無理に穴を開けず、葉面散布や土壌散布に切り替えると確実です。
切る際は周囲に人がいないことを確認し、倒れる方向にも気を配りましょう。
切り口に原液の除草剤を注入する
注入後は、薬剤が蒸発したり雨で流れたりしないよう、切り口をガムテープなどでふさいでおきます。
時間が経つと切り口がふさがって薬剤が入りにくくなるため、切ったら間を置かず注入するのがコツです。
注入した竹から地下茎を通じて隣地の竹まで枯れる場合があるため、隣家との境界付近では事前に相談しておくと安心です。
葉が残る場合は薄めた除草剤を葉面散布
ラウンドアップマックスロードの場合、秋に50倍液を葉へ丁寧に散布する方法が案内されています。
散布前に地上部を刈り取ってしまうと、葉から吸収させられず効果が出ないため、葉を残した状態で散布してください。
風のない日を選び、周囲の枯らしたくない植物にかからないよう注意しましょう。
枯れたことを確認して伐採する
笹や竹は地下茎が発達しているため、葉が黄色く変色し、全体が枯れるまでに数か月〜1年程度かかることもあります。
地上部が完全に枯れたのを確認してから、のこぎりなどで伐採すると、薬剤を無駄なく効かせられます。
焦って早く切ると、地下茎まで薬剤が届く前に作業を終えてしまうため注意してください。
枯らした細い竹を処分する
家庭の場合は、適切な長さに切って可燃ごみや資源ごみとして出すのが一般的です。
刈った草や竹を野外で焼く『野焼き』は、法律で原則禁止されているため行わないでください。
量が多いときは、自治体の処分施設へ持ち込むか、回収サービスや専門業者の利用も検討しましょう。
なお、除草剤を使った竹の付近では、処理竹からおおよそ15m以内に生えたタケノコを2年間は食用にしないよう、ラベルで注意が呼びかけられています。
細い竹を再発させないための対策とは

ここでは、再発を防ぐための物理的な対策と日ごろの管理を解説します。
除草剤と組み合わせると、より長く竹のない状態を保てます。
地下茎を掘り起こして物理的に取り除く
地下茎が残るとそこから新しい竹が生えるため、できるだけ広範囲を掘り上げることがポイントです。
ただし地下茎は硬く広く張っており、手作業での完全な除去はかなりの重労働となります。
範囲が広い場合は、除草剤で枯らしてから掘り起こすと、作業の負担を減らせます。
防草シートや遮光シートで再発芽を防ぐ
竹やタケノコは成長力が強いため、シートは厚手で破れにくいものを選ぶと安心です。
シートの継ぎ目や端から芽が出ないよう、すき間なく敷き、端をしっかり固定します。
その上に砂利を敷くと、見た目が整うとともに、シートの耐久性も高まります。
新しい竹の子を見つけたら早めに抜く
見つけしだい早めに抜き取ると、地下茎の養分を消耗させ、徐々に勢いを弱められます。
大きく育ってからでは抜くのが難しくなるため、こまめな見回りが効果的です。
数年は経過を観察し、再生した竹は刈り払いや抜き取りで対応していきましょう。
細い竹を枯らす方法に関するよくある質問

笹竹や竹の弱点、除草剤を使わない方法など、迷いやすいポイントをまとめました。
作業を始める前の確認にお役立てください。
| 笹竹も同じ方法で枯らせる? | |
| 笹竹も竹と同じく地下茎で増えるため、基本的な考え方は共通です。 生育の止まる秋(9〜11月)に、グリホサート系の液剤を50倍などに薄めて葉へ散布すると、根まで枯らせます。 笹は背が低く葉面散布しやすい一方、地下茎が密に発達しているため、枯れるまで時間がかかる傾向があります。 なお、皮が付いたままなのが笹、成長すると皮が落ちるのが竹、という見分け方が知られています。 |
| 竹の弱点は何ですか? |
|
| 竹の最大の弱点は、本体である地下茎にダメージを与えられることです。 地上部だけを切っても再生しますが、地下茎まで薬剤を行き渡らせれば、全体を枯らせます。 また、養分を地下茎へ送る秋は、葉から入った薬剤も根へ移行しやすく、対策の好機といえます。 地上を切るだけでなく『地下茎を断つ』という視点が、駆除の決め手となります。 |
| 除草剤を使わずに細い竹を枯らす方法はある? |
|
| 除草剤を使わない方法としては、『連年皆伐式』と呼ばれる伐採の繰り返しがあります。 毎年同じ時期に地上部をすべて刈り取り続けると、地下茎が養分を蓄えられず、少しずつ弱っていきます。 ただし、竹が弱るまでには長い年月と手間がかかり、毎年欠かさず行う必要があります。 短期間で確実に枯らしたい場合は、除草剤を併用するか、専門業者へ依頼するほうが現実的です。 |
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一方で、製品ごとの選び方や散布時期の見極め、注入処理や葉面散布の使い分け、枯れた後の伐採・処分まで、家庭で行うには手間と知識が必要になります。
とくに地下茎が隣地までつながっている場合や、敷地一面に広がってしまった場合は、思うように駆除が進まず、再発に悩まされることも少なくありません。
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