高くなりすぎた木の剪定はどうする?自分でできる芯止めの方法と業者依頼の判断基準|【奈良】草刈り・剪定・伐採・造園はお庭の大将でプロの手入れ掃除!

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「庭の木が思ったより伸びすぎてしまった」「高枝切りばさみでも届かない」「台風で倒れたらどうしよう」といった不安を感じていませんか?

高くなりすぎた木を放置すると、倒木や枝の越境による近隣トラブル・日当たりや風通しの悪化など、生活や安全に大きな影響を及ぼすおそれがあります。

この記事では、高くなりすぎた木を放置するリスクと正しい剪定の重要性、自分で剪定する際の手順や注意点・業者に依頼する場合の費用相場や選び方・剪定後に木を健康に保つコツまで、わかりやすく解説します。

この記事を読むことで、どの高さまでなら自分で剪定できるのか、どんな場合に業者へ依頼すべきかが分かります。

さらに芯止めや切り戻しといった専門的な剪定方法も理解できるため、今後の管理がスムーズになり、安心して安全で美しい庭を維持できるようになるでしょう。

高くなりすぎた木を放置するリスクとは?

樹高の高い木は見た目こそ立派ですが、管理を怠ると近隣トラブル・倒木事故・住宅環境の悪化など、さまざまなリスクを引き起こします。ここでは放置した場合に起こりやすい3つの代表的なトラブルを解説します。

隣家への枝の越境で起こる近隣トラブル

高くなりすぎた木を放置すると、枝葉が成長して隣家の敷地へ越境してしまうことがあります。

これは民法第233条にあたる「竹木の枝の切除及び根の切取り」にも関係する問題で、所有者が適切に管理しないとトラブルの原因になります。

よくあるトラブル例は以下の通りです。

⚫︎隣家の屋根や壁に枝が当たって傷つけてしまう
⚫︎落ち葉が隣家の雨樋を詰まらせる
⚫︎枝に止まる鳥のフンがベランダや車に落ちる
⚫︎隣人から「枝を切ってほしい」と苦情が入る
⚫︎法的トラブル(弁護士や行政を介した対応)に発展する

またトラブルを防ぐポイントとして、以下の点に注意しましょう。

⚫︎枝の伸び具合を定期的にチェック
⚫︎樹木の主幹や成長点を把握して早めに剪定
⚫︎自分で難しい場合はプロに芯止めや切り戻しを依頼
⚫︎隣家との距離が近い場合は年1回の定期剪定を目安に

近隣関係は一度こじれると修復が難しくなります。特に都市部では敷地間の距離が近く、ちょっとした枝の越境でも生活への影響が大きいでしょう。

「気づいたら伸びていた」といったケースも多いため、春・秋など成長期前後に定期的な剪定を行うとトラブルを防止できます。

また切り口には癒合剤を塗布して病害虫の侵入を防ぐなど、木の健康を守るケアも大切です。

台風や強風による倒木の危険性

高く伸びた木は、風の影響を大きく受けやすくなります。特に台風や突風時には倒木事故につながる危険があります。

倒木が起こりやすい条件として、以下の点に注意しましょう。

幹が細く樹高だけ高い(バランスが悪い)
根が浅い・地盤が緩い場所に生えている
枝葉が多く、風を受ける面積が広い
長年剪定をしておらず、樹形が乱れている

また被害例として、実際に以下のトラブルが起こっています。

⚫︎家屋やカーポートへの損壊
⚫︎電線・フェンス・隣家への損害
⚫︎通行人への接触事故(損害賠償リスク)

思わぬ事故を防ぐには、定期的な剪定で主幹の成長を抑える「芯止め」や、枝の分散を整える「切り戻し」を行うとよいでしょう。

また倒木リスクの高い木の種類(スギ・ヒノキ・シマトネリコなど)は、落葉樹・常緑樹ごとに剪定時期をずらすのもポイントです。倒木リスクを減らす剪定の基本として、以下の点を押さえておきましょう。

⚫︎樹高を3〜4m以内に抑える
⚫︎脚立や高枝切りバサミを使い安全に作業
⚫︎高所作業は業者依頼が望ましい
⚫︎切り口には癒合剤を塗って腐敗を防止

倒木は一度起こると、家屋修理や保険手続きなどで高額な負担が発生します。見た目は元気そうな木でも、中が空洞化していたといった例も多いため、年1回のプロ点検+3年に1回の芯止めを行うと安心です。

自宅への日当たりや風通しの悪化

木が伸びすぎると、日光が遮られ、庭や室内にカビ・湿気・害虫などの二次的な問題が発生します。放置による影響は以下の通りです。

⚫︎家の中が暗くジメジメする
⚫︎洗濯物が乾きにくくなる
⚫︎コケ・カビが発生しやすくなる
⚫︎シロアリ・蚊・ゴキブリの発生要因に
⚫︎植栽全体のバランスが崩れ、他の木が弱る

見た目の美観だけでなく、衛生面・健康面でも悪影響を及ぼすため、定期的な枝ぶり調整と樹高管理が欠かせません。日当たりを改善するための剪定ポイントとして、以下の点を行いましょう。

⚫︎枝の密集部分を間引き、風通しを確保
⚫︎主幹や成長点の上部を切り戻し、樹高を下げる
⚫︎光が入る方向を意識して枝の配置を整える
⚫︎剪定後は癒合剤を使い、切り口の乾燥と病気を防ぐ

剪定は景観を整えるためだけではなく、住環境を守るメンテナンスでもあります。プロの業者に依頼すれば、樹種や枝ぶりに合わせた剪定計画を立ててくれるため、「どこをどのくらい切ればいいかわからない」という人も安心です。

高くなりすぎた木には剪定と伐採どちらが必要か

放置したままでは倒木や越境などのトラブルにつながるため、「剪定」か「伐採」かを判断する必要があります。しかし、どちらを選ぶべきかは木の状態や目的によって異なります。ここでは、それぞれの判断基準を詳しく解説します。

剪定で対応できるケースとできないケース

木が高くなりすぎた場合でも、樹木が健康で再生力がある場合は剪定で十分対応できるケースが多いです。

剪定とは、枝や幹の一部を切り取り、木の形や高さを整える作業を指します。芯止めや切り戻しを行えば、今後の成長をコントロールできるでしょう。

剪定で対応できるケースとして、以下が挙げられます。

⚫︎幹が太くしっかりしており、木全体が健康
⚫︎根がしっかり張っていて倒木の心配がない
⚫︎樹形(枝ぶり)を整えたい、風通しを良くしたい
⚫︎樹高を下げたいが、木そのものは残したい
⚫︎一時的に成長を抑えたい(芯止めが可能)

また剪定では対応が難しいケースもあるため注意しましょう。

⚫︎幹が空洞化している、または虫食いが進行している
⚫︎台風などで傾いており、倒木の危険がある
⚫︎根が浅く、樹高に対してバランスが悪い
⚫︎樹勢が弱り、剪定後に回復が見込めない
⚫︎建物や電線に接触しており、安全上問題がある

剪定で木を低く保つには、成長点を切る芯止と太い枝を短くする切り戻しを組み合わせると効果的です。作業後は癒合剤を塗って切り口の保護を行うと、病気や腐食を防げるでしょう。

また無理に高所作業を行うと落下事故の危険があるため、脚立で届かない高さは専門業者に任せるのが安全です。

伐採を検討すべき木の状態

次のような状態に当てはまる場合は、剪定よりも伐採を検討したほうがよいでしょう。伐採は危険な木を安全に処理したり、倒木被害を防ぐための最終手段です。

⚫︎幹に大きな穴や空洞があり、中がスカスカになっている
⚫︎幹や枝がシロアリ・カミキリムシなどに侵食されている
⚫︎台風や雪で傾いたまま戻らない
⚫︎根が浅く、強風で動くほど不安定
⚫︎木が老化して枯れ枝が多くなっている
⚫︎電線・屋根・外壁に接触し、危険を伴う

また伐採のメリットとして、以下の点も考慮しておきましょう。

⚫︎倒木や落枝事故のリスクを根本的に解消
⚫︎日当たり・風通しの改善
⚫︎落ち葉や虫の発生を減らせる
⚫︎管理の手間と費用を削減できる

無計画に伐採を行うと、ケガや事故といった思わぬトラブルに発展する可能性があります。伐採前に確認すべきポイントとして、以下を覚えておくと安心です。

⚫︎根ごと除去(抜根)するか、地面近くで切るかを決める
⚫︎樹木の種類や樹高により費用が変動する(3〜5mで1〜3万円前後が相場)
⚫︎周囲に障害物がある場合は高所作業車を使うため、追加費用が発生する

伐採後に新しい木を植える場合は、同じ場所ではなく根の養分が残る土壌改良後に行うのがベストです。また伐採を急ぐ場合でも自治体によっては届出が必要なケースもあるため、事前確認を忘れずに行ってくださいね。

芯止めとは?木が高くなりすぎないための剪定の基本

「庭木がどんどん伸びて手が届かない」「屋根や電線にかかりそうで困っている」といった状況に効果的なのが、芯止め(しんどめ)です。

芯止めとは、木の成長点(先端部分)を切って、これ以上高さが伸びないように抑える剪定方法を指します。

主幹(しゅかん)をコントロールしつつ、木全体のバランスを保ち、見た目や安全性を維持します。ここでは芯止めの基本から注意点、切り戻しとの違いまでをわかりやすく解説します。

主幹の成長点を切って樹高を調整する仕組み

芯止めとは、木の中心となる幹(=主幹)の成長点を切る剪定技術です。成長点は木が上方向に伸びる司令塔のような部分で、切ると高さの成長を抑えられます。

芯止めの基本手順は以下の通りです。

⚫︎木の中心にある「主幹(メインの幹)」を見つける
⚫︎伸びすぎている先端部分を確認
⚫︎樹高を下げたい高さを決めて、その位置で切る
⚫︎切り口に癒合剤(ゆごうざい)を塗って保護
⚫︎周囲の枝ぶりを整えてバランスを取る

また芯止めの目的と効果には以下が挙げられます。

⚫︎樹高(木の高さ)を低く維持できる
⚫︎台風や強風による倒木リスクを軽減
⚫︎日当たり・風通しを改善
⚫︎枝葉の管理がしやすくなる
⚫︎木全体の美観を整えられる

止めは「高さを調整する」目的で行うため、幹の途中を無理に切るのではなく、枝分かれの位置を意識して自然な樹形を残すのが大切です。

切り口を放置すると、雨水や病原菌が入りやすく腐食の原因になるため、剪定後は必ず癒合剤を塗布しましょう。

芯止めだけでは完全に成長は止まらない

芯止めを行えば木の成長が止まると思われがちですが、実は完全には止まりません。成長点を切っても、残った枝の側芽(そくが)から新しい枝が伸び、再び上に向かって成長する場合があります。芯止め後によく起こる変化は以下の通りです。

⚫︎側枝(横枝)が上向きに伸びて新たな成長点になる
⚫︎枝が密集して風通しが悪くなる
⚫︎樹形がいびつになる(アンバランスな形)
⚫︎切り口から水が入り腐りやすくなる

トラブルを防ぐためにも、芯止め後に以下のフォローをするのがおすすめです。

⚫︎1〜2年ごとに再剪定を行い、再び伸びた枝を調整
⚫︎上方向に伸びる強い枝(徒長枝)を早めにカット
⚫︎全体の枝ぶりを見てバランスを取る

芯止めは一度で終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要な作業です。特に成長の早い常緑樹は年2回程度の点検を行うと安心でしょう。

また高木になると自力では作業が難しいため、高所作業車や専門業者に依頼する方が安全で確実です。

切り戻しとの違いと併用するメリット

「芯止め」と混同されやすいのが「切り戻し」と呼ばれる剪定方法です。両者の目的は似ていますが、切る位置と効果が異なります。
方法 切る位置 主な目的
効果
芯止め 幹や枝の先端の成長点 高さを抑える 樹高を一定に保つ
切り戻し 太い枝の途中で分岐点まで切る 枝ぶりを整える 枝数を減らし、形を改善
芯止めは上への成長を止めるのに対し、切り戻しは横の広がりを抑える剪定です。そのため両方を併用すれば木の高さと形を同時に整えられるメリットがあります。

併用のポイントとして、以下の点を押さえておくと安心です。

⚫︎まず芯止めで高さを決める
⚫︎次に切り戻しで不要な枝を整理
⚫︎枝の重なりを減らし、風通しと採光を確保
⚫︎最後に癒合剤を塗り、切り口を保護

また木の種類によって適した剪定方法が異なります。たとえば落葉樹は切り戻しを中心に形を整え、常緑樹は芯止めで高さを抑えるのが基本です。

どちらの方法も、成長の勢いをコントロールしながら木の寿命を延ばすといった目的を持って行いましょう。

芯止めと切り戻しを併用すれば、無理に伐採せずとも安全で美しい庭を維持できます。ただしバランスを誤ると木の健康を損なう危険があるため、経験豊富な造園業者に相談するのがおすすめです。

自分で高くなりすぎた木を剪定する手順

庭木が成長しすぎると、日当たりや風通しが悪くなり、台風時の倒木リスクも高まります。
ここでは自分で安全に剪定するための手順を、必要な道具選びから芯止め・癒合剤の使い方まで解説します。

用意すべき道具・選び方のポイント

自分で高木を剪定するには、まず安全で効率的な道具選びが重要です。高所作業を伴うため、無理に脚立を使ったり手持ちのハサミだけで作業したりすると、思わぬ事故につながる恐れがあります。

剪定に必要な基本道具は以下の通りです。
道具名 用途 選び方のポイント
剪定ばさみ 細枝のカット 片手で扱いやすく、刃が鋭いものを選ぶ
高枝切りばさみ 高所の枝を切る 伸縮式で軽量なタイプが安全
のこぎり(剪定用) 太い枝の切断 曲線刃で切れ味が良いもの
脚立 高木の作業用 天板が広く安定性の高いものを選ぶ
手袋・保護メガネ 安全対策 トゲや木屑から手や目を守る
癒合剤 切り口の保護 雨水の侵入を防ぎ、腐敗防止に役立つ
また準備時のチェックポイントとして、以下の点も押さえておきましょう。

⚫︎刃物は事前に研いでおく(切れ味が悪いと木を傷めやすい)
⚫︎服装は長袖・長ズボン・滑り止め付き靴で作業
⚫︎風の強い日は作業を避ける
⚫︎電線付近の枝は絶対に自分で切らない(感電の恐れ)

剪定の目的は、木の健康を守り、形を整える点にあります。そのため無理に全部を切ろうとせず、手の届く範囲から少しずつ整える意識を持つとよいでしょう。また作業前にどの枝を残し、どの枝を切るかをイメージしておくと、失敗を防げます。

長果枝(30cm以上)は切り戻しが必要

木が高くなりすぎてしまった場合に効果的なのが、芯止め(しんどめ)です。芯止めとは、木の中心となる幹(主幹)の成長点を切り取って高さの成長を抑える方法で、庭木をベストな高さに維持できます。

芯止めの手順は以下で進めましょう。

⚫︎成長点(幹の最上部)を確認
⚫︎希望する高さより少し上の位置でカット(自然な形を残す)
⚫︎切り口に癒合剤を塗布
⚫︎周囲の枝をバランスよく整える

芯止めで高さを決めるポイントは以下を参考にしてください。

⚫︎人の目線よりやや上(約2〜3m)を目安にすると管理がしやすい
⚫︎主幹をいきなり大きく切ると、木が弱るので数年かけて段階的に剪定
⚫︎枝が密集している場合は、風通しを意識して間引く
⚫︎常緑樹は5〜7月、落葉樹は冬(休眠期)に実施するのがベスト

剪定後は、切り口から病気や害虫が侵入しやすくなります。そのため芯止めをした後には癒合剤を必ず塗ることが木の健康を守るカギです。

また無理に樹高を下げすぎると木のストレスが大きくなり、翌年に枯れるリスクもあるため注意しましょう。

切り口を保護する癒合剤を塗る

剪定作業の最後に欠かせないのが癒合剤(ゆごうざい)です。癒合剤とは、切った部分(切り口)に塗って木の傷口を保護する薬剤のことで、木の健康維持に欠かせません。

癒合剤を塗る目的として、以下が挙げられます。

⚫︎雨水や菌の侵入を防ぐ
⚫︎切り口の乾燥・腐敗を防止
⚫︎虫の発生や病気の感染を防ぐ
⚫︎再生組織(カルス)の形成を助け、傷の治りを早める

また使用する際のポイントは以下の通りです。

⚫︎切断直後に塗る(時間が経つと効果が下がる)
⚫︎厚すぎず薄すぎず、均一に塗る
⚫︎大きい切り口にはブラシやヘラを使うと塗りやすい
⚫︎雨の日や強風の日は避ける(乾燥しにくいため)


癒合剤は、地味な作業ですが、木の再生にとって非常に大切な作業となります。放置しておくと雨水がしみ込み、腐敗菌や虫害が発生しやすくなるため、芯止めや切り戻し後は必ず塗布しましょう。

市販の癒合剤はホームセンターや園芸店で簡単に手に入るため、初心者でも扱いやすい商品です。

高くなりすぎた木を剪定するときの注意点

木が大きく育ちすぎると、日当たりの悪化や倒木リスク、近隣トラブルなどさまざまな問題が発生します。

そのため、適切なタイミングで剪定(せんてい)を検討しましょう。しかし高くなりすぎた木の剪定には危険や専門知識が必要となるケースも。

樹種ごとの特徴や安全対策を理解せずに作業すると、木を弱らせるだけでなく、重大な事故につながる可能性もあります。ここでは、安全かつ効果的に剪定を行うための4つの重要な注意点を詳しく解説します。

落葉樹と常緑樹で異なる剪定時期を知っておく

剪定の基本として、木の種類に合わせた時期を選ぶのがポイントです。落葉樹と常緑樹では活動時期が異なるため、剪定のタイミングを間違えると樹勢(木の生命力)が弱まり、枯れてしまう場合があります。

剪定時期の目安は以下を目安としてください。
木の種類 最適な剪定時期 理由 代表的な樹種
落葉樹 11月〜2月(休眠期) 樹液の流れが少なく、傷の回復が早い サクラ、カエデ、モミジ、カキなど
常緑樹 5月〜7月(生育期) 成長が活発なため、剪定後に枝が再生しやすい シマトネリコ、キンモクセイ、ツバキなど
花木 開花後すぐ 花芽を残して剪定
サツキ、ツツジ、アジサイなど
もし剪定時期を誤ると、以下のトラブルが起こる可能性があります。

⚫︎落葉樹を春に剪定 → 樹液が流れすぎて弱る
⚫︎常緑樹を冬に剪定 → 枝先が寒さで枯れ込む
⚫︎花木を早く切りすぎ → 翌年の花芽を切ってしまう

剪定の目的は木の健康を保つことにあります。美観を整えるだけでなく、樹木の成長リズムに合わせて行いましょう。

また年に一度の剪定で十分な木もあれば、成長の早い常緑樹などは年2回程度の軽剪定が必要な場合も。自分の木がどちらのタイプかを確認し、ぴったりな時期を見極めましょう。

2m以上の木は転落リスクが高まる

木の高さが2mを超えると、自分での剪定は一気に難易度が上がります。理由は単純で、視界が狭くなり、バランスを崩しやすくなるためです。

2m以上の木を自分で剪定すると以下の危険が考えられます。

⚫︎脚立からの転落(骨折・打撲などの重大事故)
⚫︎切った枝が落下して身体に当たる
⚫︎高枝切りばさみの扱いミスで目や手をケガする
⚫︎電線や屋根との接触事故

安全に作業するためのポイントとして、以下を覚えておいてください。

⚫︎作業は必ず2人以上で行う(1人は支える・見守る役)
⚫︎風の強い日や雨の日は作業を避ける
⚫︎ヘルメット・手袋・滑り止め靴などの保護具を着用
⚫︎高所は高枝切りばさみを使用し、無理に登らない
⚫︎切った枝の落下位置を確認し、人や物を避けて作業

2mを超える高さでは、プロ業者でも安全帯や専用の高所機材を使用します。もし「届かない」「脚立が不安定」と感じたら、迷わず業者に依頼するのが最も安全です。

特に高齢者や初心者が高所で作業するのは極めて危険なので、無理をしないようにしましょう。

脚立を使った高所作業で注意すべきこと

脚立を使っての剪定は、一見簡単そうに見えて実は非常に危険です。少しの揺れや体重のかけ方次第で転落するリスクがあります。脚立使用時は以下の点に注意してください。


⚫︎安定した平地に設置する(傾斜地では滑りやすい)
⚫︎3本脚タイプの脚立を使用するとバランスがとりやすい
⚫︎天板の上には絶対に立たない
⚫︎脚立の下にマットや板を敷いて安定性を確保
⚫︎必要に応じて支え役を立てる
⚫︎長時間の作業は避け、こまめに休憩を取る


高枝切りばさみを使う場合も、腕を上げ続けることで肩や首に負担がかかります。無理な姿勢での作業はケガの原因になるため、30分〜1時間ごとに休憩を入れると良いでしょう。

また脚立を設置できない狭い場所や傾斜地での作業は、プロの高所作業車が安全で確実です。

樹種によって難易度が変わる

すべての木が同じ方法で剪定できるわけではありません。木の種類や成長速度、枝ぶりによって、作業の難易度や剪定方法が大きく異なります。剪定が比較的やさしい木は以下の通りです。

⚫︎サルスベリ(成長が遅く、剪定に強い)
⚫︎モミジ(枝ぶりが柔らかく扱いやすい)
⚫︎カキ(太い枝を整理しやすい)

逆に以下の気は剪定が難しいため、無理のない範囲で行いましょう。

⚫︎シマトネリコ(常緑で成長が早い)
⚫︎クスノキ(大型になりやすく剪定量が多い)
⚫︎マツ類(枝の配置が複雑で専門知識が必要)

剪定の難易度を見誤ると、木を傷めるだけでなく、全体のバランスが崩れ美観を損ねます。特に主幹の芯止めや切り戻しを行う場合は、木の生長パターンを理解したうえで実施しなければなりません。

自信がない場合は無理をせず、一部だけ自分で整えて残りは業者に依頼するのもおすすめです。

高くなりすぎた木の剪定を業者に依頼する場合の費用相場

自分で剪定を行うのが難しいほど木が高くなってしまった場合、プロの業者に依頼するのが安全です。

ここでは、木の高さ別の剪定料金相場と、追加費用が発生するケースを解説します。費用の目安を知ることで、無駄な出費を避けながら安心して依頼できるでしょう。

木の高さ別の剪定料金の目安

剪定費用は「木の高さ」によって大きく変わります。樹高が高くなるほど作業難度が上がり、必要な人員や機材も増えるため、料金が高くなるのが一般的です。

剪定費用の相場(1本あたりの目安)
木の高さ 剪定費用の相場(税込) 作業内容の目安
〜3m程度(低木) 約3,000〜5,000円 庭木の枝切りや形を整える軽作業
3〜5m程度(中木) 約6,000〜12,000円 高枝切り・枝ぶり調整・芯止めなど
5〜7m程度(高木) 約15,000〜25,000円
脚立・高枝切りばさみを使用した本格剪定
7m以上(大型樹木) 約30,000〜50,000円以上 高所作業車や安全帯が必要な危険作業
高さが2倍になると費用は約1.5〜2倍程度上がるのが一般的です。また樹種や枝の密度によっても作業時間が異なります。

常緑樹(シマトネリコ、キンモクセイなど)は枝葉が密集しており、落葉樹(サクラ、カエデなど)よりも手間がかかる傾向があります。

また費用は以下のポイントをもとに決定されるケースが大半です。

⚫︎剪定方法(軽剪定・強剪定・芯止め・切り戻し)
⚫︎樹形の複雑さ(枝ぶりが密集していると時間がかかる)
⚫︎枝の太さや硬さ(電動ノコギリが必要な場合あり)
⚫︎木の位置(狭い庭・塀際などは機材が入りにくく追加費用が発生)

剪定を業者に依頼する際は、木の高さや本数・作業環境を明確に伝えると、見積もりがより正確になります。

また複数業者に見積もりを取って比較する「相見積もり」を行うと、相場とかけ離れた高額請求を避けられるでしょう。

追加費用が発生するケース

見積もりを依頼した際、基本料金だけでなく、追加費用が発生するケースもあります。思わぬ出費を防ぐためには、どのような条件で費用が上がるのかを事前に把握しておくことが大切です。

追加費用が発生しやすい代表的なケースは以下の通りです。

追加項目 相場費用(税込) 内容・注意点
枝葉の処分費 1,000〜3,000円/本
剪定後のゴミを業者が持ち帰る際の費用
高所作業費 5,000〜15,000円 高所作業車・安全帯・ロープ使用時
出張費 1,000〜3,000円 遠方や離島など一部地域で発生
難作業費 3,000〜10,000円 狭所・傾斜地・建物接近などで危険な場合
緊急対応費 5,000円〜 台風後など、至急対応が必要なとき
また、伐採を伴う場合(根元から木を切り倒す作業)は剪定よりも費用が高くなります。
伐採の相場は以下の通りです。
木の高さ 伐採費用の目安(税込)
〜3m 約5,000〜10,000円
3〜5m 約10,000〜20,000円
5〜7m以上 約25,000〜50,000円以上
伐採は、腐食・倒木リスクが高い・隣家や電線に干渉しているといった危険なケースで行われます。
そのため剪定よりも安全対策や重機の使用が必須であり、追加費用が発生しやすい作業といえるでしょう。

剪定と伐採のどちらが適しているか迷う場合は、現地見積もりを依頼し、専門家の判断を仰ぐのがおすすめです。
多くの業者では無料で出張見積もりを行っているため、「剪定+処分費込み」の見積書を確認しておくと安心です。
芽の種類 見た目の特徴 役割 剪定時の扱い
花芽 丸くふっくらして大きい 花や実をつける 残す
葉芽 細くとがって小さい 葉をつけて光合成を助ける 状況に応じて整理

高くなりすぎた木の剪定についてよくある質問

ここでは、特に問い合わせの多い質問を中心に、安全性・適切な剪定方法・トラブル対応などをわかりやすく解説します。正しい知識を持てば、無駄な費用や事故を防ぎ、木の健康を長く保てますよ。

業者に剪定を依頼する目安はどれくらいの高さですか?

一般的に、樹高が2mを超えたら業者への依頼を検討するのが目安です。2mを超えると、脚立を使っても不安定になり、剪定中の転落や枝の落下による事故のリスクが高まります。

高さ別の対応目安として、以下を参考にしてください。
木の高さ おすすめの対応方法 理由
〜2m 自分で剪定可能 脚立不要・危険が少ない
2〜4m 注意して行えば自力も可 脚立が必要・安全対策が必須
4m以上 業者依頼が望ましい 高所作業で転落・感電の危険がある
また電線に枝が近づいている場合や、隣家との境界にかかっている木も、プロに依頼するべきケースです。高所作業車や安全帯を使う必要があるため、専門知識と設備が求められます。

業者に依頼する際は、高さ・本数・作業場所の環境(狭い・斜面など)を伝えると、正確な見積もりが出やすくなります。相見積もりを取ると、適正価格かどうかの判断にも役立つでしょう。

高くなりすぎた木を一度に低くしすぎると枯れますか?

一度に大きく切りすぎると木が枯れるリスクがあります。特に落葉樹の場合、樹勢(木の体力)が急に弱まることで、病気や虫害にかかりやすくなるのが注意点です。

枯れる原因になりやすい剪定例として以下が挙げられます。

⚫︎主幹(中心の幹)を一気に半分以上切る
⚫︎芯止めをせずに不自然な位置で切る
⚫︎切り口の保護を怠る(癒合剤を塗らない)

剪定後は必ず癒合剤を塗り、切り口の乾燥や菌の侵入を防ぎましょう。一度に切りすぎると木が「ストレス状態」となり、翌年に枯れ枝が増えることもあるため、2〜3年かけて少しずつ高さを整えるのが目安です。

剪定後に新しい枝が伸びてくる周期はどれくらいですか?

樹種や季節によって異なりますが、おおむね3〜6か月程度で新芽や枝が伸び始めます。剪定直後は成長エネルギーが一時的に弱まりますが、春や初夏の成長期には活発に再生が進みます。

枝の再生サイクルとして、一般的な目安は以下の通りです。

⚫︎春(3〜5月)…新芽が出始める
⚫︎夏(6〜8月)…成長期で枝がぐんぐん伸びる
⚫︎秋(9〜11月)…落葉樹は成長を止め、エネルギーを蓄える
⚫︎冬(12〜2月)…休眠期で剪定に最適

常緑樹は年中葉をつけるため、比較的ゆるやかに再生します。落葉樹は春先の気温上昇とともに一気に芽吹くため、剪定のタイミングを誤ると枝の勢いが偏ることもあります。

また剪定後に肥料を与えすぎると、枝が過剰に伸びて再び高くなることもあるため、肥料は控えめに与えるのがコツです。

定期的に観察し、枝のバランスを保ちながら軽剪定を行うと、美しい樹形を維持できます。

近隣から苦情が来ている場合すぐに対処すべきですか?

はい、苦情がある場合はできるだけ早く対応しましょう。枝の越境や落ち葉のトラブルは、放置すると近隣関係の悪化や法的トラブルにつながる可能性があります。

よくある近隣トラブルは以下の通りです。

⚫︎枝が隣家の敷地に侵入している
⚫︎落ち葉や実が隣家の庭や雨樋に落ちる
⚫︎木陰で洗濯物が乾かない・日当たりが悪い
⚫︎鳥のフンや害虫の発生

民法第233条では、「隣地に越境した枝は所有者が切除する義務がある」と定められています。苦情を受けたらすぐに剪定の予定を立て、必要であれば業者に相談しましょう。

近隣トラブルは木を切るよりも対応の遅れが原因で悪化するケースが多いです。速やかに行動し、相手の立場にも配慮した丁寧な対応を心がけましょう。

高くなりすぎた木の剪定ならお庭の大将にお任せください

高くなりすぎた木の剪定は、見た目以上に危険が伴います。脚立の転倒や枝の落下事故など、自分で行うとケガのリスクが高く、木の状態を悪化させてしまうこともあります。

「お庭の大将」では、樹木の種類・高さ・周囲環境に応じた安全かつ的確な剪定を行っています。

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