庭木伐採を自分でやる前に知っておくべきこと|道具・手順・安全対策を初心者向けに解説|【奈良】草刈り・剪定・伐採・造園はお庭の大将でプロの手入れ掃除!

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庭の木が伸びすぎてしまったとき、「庭木を自分で伐採できないかな…?」と考える方は少なくありません。しかし実際にやろうとすると、伐採は剪定より危険度が高く、誤った判断で家を傷つけてしまったり、ケガにつながる可能性もあるため慎重さが求められます。

高さや太さ、環境によっては自分で伐採できるケースもある一方、安全のために業者へ依頼した方が良い状況も多いのが現実です。

この記事では、自分で伐採できる庭木の大きさ、安全な手順、必要な道具、失敗しやすいポイントまでまとめて解説します。

最後まで読めば「自分でやるべきか、プロに任せるべきか」を正しく判断できるようになり、事故のリスクも大幅に減らせます。

自分で伐採できる庭木のサイズと判断基準

庭木の伐採を判断するとき、まず知っておきたいのが、自分で安全に切れる大きさです。適切なサイズやリスクの見極めを誤ると、ケガ・住宅破損・隣家トラブルにつながるおそれがあります。

ここでは庭木をDIYで伐採できる基準を明確にしましょう。

高さ3メートル・直径20センチ以内が目安

自分で伐採できる木の基準は以下の通りです。


⚫︎高さの目安…3メートル以下
⚫︎幹の太さ…直径20センチ以内
⚫︎道具で切れる硬さか
⚫︎倒す方向に十分なスペースがあるか
⚫︎腐食や傾きがない安全な状態か
⚫︎周囲にガラス・車・塀など破損しやすい物がないか
⚫︎足元が平らで安定しているか


庭木を自分で伐採する際、もっとも重要なのがサイズの見極めです。一般的に、高さ3メートル以内・幹の直径20センチ未満であれば、ノコギリや小型チェーンソーでも切り落とせます。

これ以上の大きな木になると、倒れる勢いや重量が増し、素人ではコントロールが難しくなりがち。

特に直径20センチを超える木は切断に時間がかかり、途中で刃が食い込んで動かなくなるケースもありえます。

また倒木の方向を誤ると、家屋やフェンスに接触し修理費が高額になるケースも少なくありません。木が腐っていたり傾いている場合、予測不能な倒れ方をする危険も。


様々な理由から、サイズの基準は単なる目安ではなく安全に作業するための必須条件ともいえるでしょう。

さらに伐採時には、作業スペースの広さも大切です。3メートルの木でも、倒れる方向に3メートル以上の幅が必要となるため、庭の形状や周辺の障害物も総合的に判断する必要があります。切れそうだから切るではなく、安全に作業できる条件を冷静に確認しましょう。

斜面や電線付近の木は業者に依頼する

DIYでは危険な環境・場所の特徴を知り、状況によっては専門業者への相談もおすすめです。以下のポイントを基準に検討しましょう。


⚫︎電線の近く(上下左右2メートル以内)
⚫︎敷地が斜面・足場が不安定な場所
⚫︎道路に面している木
⚫︎隣家・車・ガラス窓に接近している木
⚫︎根元が腐っていて倒木の危険がある木
⚫︎一本の枝が極端に重い樹木
⚫︎蜂の巣がある木


自分で伐採できるサイズの木でも、設置場所によってはプロへ依頼すべきケースがあります。特に危険なのが電線に近い木です。

切断の瞬間に枝が電線へ接触すると停電や火災の原因になるため、自力での作業は避けるのがよいでしょう。

電線に関わる作業は、専門資格を持つ伐採業者か電力会社に委託する必要があります。

また斜面に生えている木はバランスを保ちにくく、チェーンソーを扱うだけでも危険です。足元が不安定だと転倒しやすく、刃物を使う作業には不向きでしょう。

道路沿いや隣家に近い木も注意すべきポイントで、倒れる方向が少しでもズレると大きな事故につながるおそれがあります。

さらに木が古くなり腐りかけている場合、切断した瞬間に予想外の方向へ倒れる可能性も考えられます。

特に台風被害を受けた木は内部が空洞化しているケースもあるため、安全を第一に判断したいところです。蜂の巣がある木も危険なので、専門業者への相談がよいでしょう。

DIYで無理に伐採すると、結果的に修理費や治療費が高くつく場合もあるため、少しでも危険を感じたらプロを呼ぶという判断がおすすめです。

木の種類によっても難易度が変わる

伐採しやすい木・難しい木を比較すると以下の通りです。
種類 難易度 特徴
サザンカ・ツバキ 易しい 幹が比較的柔らかく切りやすい
モミジ 中程度 繊維が詰まっていてノコギリだと時間がかかる
ヒノキ
難しい 樹脂が多く刃が滑りやすい
クスノキ 非常に難しい 幹が硬く重量があるため素人向きではない
柿の木 難しい 密度が高くチェーンソー必須の硬さ
庭木の伐採ではサイズだけでなく、樹種も重要な判断基準になります。たとえばサザンカやツバキは幹が比較的柔らかく、手ノコギリでも切断しやすい樹種です。初心者が最も扱いやすいため、DIY向けの庭木として知られています。

一方、モミジやカエデ類は見た目よりも繊維が詰まっており、切断に想像以上の時間がかかる恐れも。細い木でも油断は禁物で、切り進めるごとに抵抗が増すことが特徴です。途中で疲労が蓄積し、判断が鈍ると事故にもつながります。

さらに難しいのがヒノキや柿の木です。ヒノキは樹脂が多く刃物が滑りやすいため、初心者には扱いにくい素材となります。

柿の木は密度が非常に高く、小型チェーンソーでもパワー不足を感じるほどです。硬い木は、切断時にキックバック(刃が跳ね返る現象)が起こるリスクがあるため、経験者向けと言えるでしょう。

もっとも難易度が高いのがクスノキのように巨大化しやすく重量のある樹種です。幹が硬く、倒木時の勢いも強いため自力での伐採は危険を伴います。

木の種類によって難易度は大きく異なるため、木の種類+サイズ+環境の3つを総合的に判断するのが、安全な伐採につながるでしょう。

庭木を安全に伐採する手順

庭木を自分で伐採する場合、最も大切なのは正しい手順を守ることです。伐採作業は、ノコギリを使う剪定とは異なり、倒木の方向・枝の重さ・作業スペース・周囲の障害物など、多くの危険要素が関係します。

準備不足や判断ミスは、道具の破損だけでなく、ケガや隣家トラブルにもつながるため注意しましょう。

ここでは、庭木を安全に伐採するための道具や、準備・作業の流れを順番に解説していきます。

庭木伐採に必要な道具一覧

伐採を自分で行う場合、まず揃えたいのが切断用の道具と安全装備・補助道具の3種類です。

準備が不十分だと事故のリスクが高まり、作業効率も落ちてしまいます。ここでは、伐採に必要な道具を目的別に見ていきましょう。

ノコギリ・チェーンソー

伐採に使う切断道具の主な種類は以下の通りです。


⚫︎折りたたみ式ノコギリ…細い木・枝に適しており、取り回しがしやすい。
⚫︎両刃ノコギリ(伐採用)…幹の直径が10〜20センチ程度の木に対応しやすい。
⚫︎電動チェーンソー…家庭用電源で使えるタイプ。静音で扱いやすい。
⚫︎エンジン式チェーンソー…硬い木や太い幹に向いている。本格的だが振動が強め。


庭木を伐採する際、最初に悩むのが「ノコギリで切るべきか、チェーンソーを使うべきか」といった点です。

幹の太さが10センチを超える木を切るのであれば、チェーンソーを使用するのがおすすめ。

ノコギリだけで挑むと、切断に時間がかかりすぎて疲労が溜まり、途中で手元が狂う危険が。また枝の数が多い木の場合、チェーンソーなら作業時間を大幅に短縮できます。

ただしチェーンソーは便利な一方で、キックバック(刃が跳ね返る現象)が発生しやすいため、安全装備を整えた上で使うことが欠かせません。

反対に細い枝や高さのある木の上部を切り落とすときは、軽量で扱いやすいノコギリのほうが安定しやすい場面もあります。

道具は、木の太さ・硬さ・場所などの条件で使い分けるのがポイントです。例えば、柔らかいツバキやサザンカの木であればノコギリでも十分ですが、柿の木やクスノキなど密度の高い木はチェーンソーが必須に。

どちらが優れているというより、適材適所で選べば安全かつスムーズな作業ができるでしょう。

安全装備は絶対に妥協しない

伐採時に必要な安全装備は以下を参考にしてください。


⚫︎ヘルメット…枝の落下や転倒時の衝撃を防ぐ。
⚫︎防護ゴーグル…木片が飛んで目に入る事故を予防。
⚫︎滑り止め付き手袋…刃物の保持力が上がり、作業が安定する。
⚫︎チェーンソー防護ズボン(チャップス)…刃が当たったときにケガを軽減する。
⚫︎耳栓・イヤーマフ…エンジン式チェーンソーの騒音による疲労を軽減。
⚫︎安全靴(鋼鉄プレート入り)…落下した枝や道具から足を守る。


伐採作業で最も重要なのは、安全装備を揃える点です。家庭の庭木でも倒木や落下枝の衝撃は想像以上に大きく、ヘルメットを着用していなければ重大事故につながる可能性があります。

特にチェーンソーを使用する場合は、刃が跳ね返ったときに脚へ接触する危険があるため、防護ズボン(チャップス)の着用が必須といえるでしょう。

また伐採中は木片が高速で飛び散るため、目の保護も欠かせません。ゴーグルをしていない状態で作業をすると、思わぬ方向から飛んできた木くずで目をケガする危険もあります。

さらに重い道具を持って動き回る関係上、転倒のリスクも伴います。安全靴を着用すれば、不意の落下物から足を守れるだけでなく、足元が安定して作業効率も上がりますよ。

安全装備は、慣れてきたからいらないかなといった判断が事故のもとです。プロの伐採業者も、必ず装備を徹底したうえで作業を行います。

道具が揃っていても、安全装備が欠けていれば作業に取り掛かるべきではありません。安全性を確保してこそ、庭木の伐採が成功するといえるでしょう。

ロープやシャベルなど補助道具

補助的に使う便利な道具として、以下を揃えておくとよいでしょう。


⚫︎ロープ…木を倒す方向を調整し、制御しやすくなる。
⚫︎シャベル…根元周りの土を掘り、切断しやすくする。
⚫︎ハンマー…くさびを打ち込むときに使用。
⚫︎くさび…追い口を開きやすくし、倒木の方向を補助する。
⚫︎脚立…高い位置の枝を切る際に使用。


伐採は切るだけの作業ではありません。木の重心や倒れる方向をコントロールするために、補助道具が大きな役割を果たします。

特にロープは、安全に倒すために欠かせない道具です。木の上部にロープをかけて引っ張ることで、倒木方向を調整でき、予期せぬ方向へ倒れるリスクを減らせるでしょう。

また、根元周りの土が盛り上がっていると、受け口や追い口を作りにくくなるため、シャベルで作業スペースを整えるのもポイントです。くさびとハンマーを併用すれば、切断部分を広げながら倒木を誘導できますよ。

脚立は便利ですが、安定感がない場所で使用すると転倒の恐れもあり危険です。斜面や柔らかい地面では使わず、安全な場所でのみ利用するようにしたいところ。

補助道具を適切に使えば、木の倒れ方をコントロールでき、より安全に作業を進められるでしょう。

伐採する前にやっておくべき準備

伐採前の準備は、安全に作業を進めるうえで欠かせません。木の状態や周囲の環境を確認しないまま作業を始めると、倒木方向がブレたり、予想外の枝折れが起きたりする危険が。ここでは、伐採前に必ず押さえておきたい準備手順を紹介します。

作業スペースを確保して周囲を確認

作業前に必ずやるべき周辺環境のチェックは以下の通りです。


⚫︎倒木方向に障害物がないか確認する
⚫︎足場に危険がないかチェックする
⚫︎作業エリアに人やペットが入らないようにする
⚫︎車・ガラス・フェンスなど破損しやすい物の位置を把握
⚫︎木の傾き・腐食・枝の重さをチェックする


伐採作業は環境のチェックが欠かせません。倒木方向に少しでもトラブルがあると、倒れた衝撃で壊してしまう可能性があります。

また木の高さと同じ距離のスペースが最低限必要なため、庭が狭い場合は倒す方向を正しく判断するのがポイントとなるでしょう。

地面が柔らかかったり、斜面になっていたりすると、チェーンソーを持って踏ん張る力が弱くなるため危険です。

足元が不安定になると、切断の最中に姿勢が崩れ、刃が誤った方向に動く危険も。作業エリアには家族やペットが入らないよう、あらかじめロープやコーンで区画を区切ると安心です。

また木自体の状態も重要で、腐って空洞がある木は予想外の方向に倒れる可能性があります。枝が極端に片側に偏っている木では、重心がずれている可能性も考えてみましょう。

しっかりした準備を怠ると、作業開始後に判断が遅れる場面も出てくるため、まずは環境を整えつつ安全に作業します。

倒す方向を決めて障害物をチェック

倒す方向を決める際に確認すべきポイントは以下の通りです。


⚫︎木の傾きを確認し、自然に倒れやすい方向を把握する
⚫︎倒したい方向の地面が平坦で安全かを確認する
⚫︎倒木先に車・ガス管・物置・花壇などがないかチェックする
⚫︎隣家との境界フェンスやガラス窓の位置を再確認する
⚫︎電線・電話線など、上空の障害物にも注意する
⚫︎倒した後に切断・処分しやすいスペースがあるか確認する
⚫︎風向き・風速も考慮して倒す方向を決める


庭木を伐採するうえで最も重要な判断が気を倒す方向です。木はまっすぐ倒れるとは限らず、重量バランスによって自然に倒れやすい方向があります。

例えば枝が片側に偏っている木は、その方向へ重心が強く働くため、想定とは違う倒れ方をするケースも。まずは木の傾き・枝ぶり・枝の密度を観察し、倒れる方向を冷静に判断しましょう。

倒したい方向に障害物がある場合、伐採後のトラブルや物損につながるため、周囲の確認も重要です。

庭に物置が隣接していたり、車が停めてあったりすると、倒木の勢いで破損するかもしれません。

また倒木スペースが十分でないと途中で引っかかり、思わぬ方向へ倒れてしまうリスクも。電線や電話線も危険で、木の枝が触れるだけで停電や断線につながる可能性にも注意してください。

また風向きや風速も倒木方向に影響を与える大きな原因です。風が強い日に作業をすると、伐採の最中に木が揺れ、思わぬ方向へ倒れかねません。可能であれば風が弱く、落ち着いた天気の日を選ぶとよいでしょう。

倒す方向をしっかり決めることは、伐採の結果だけでなく、安全性そのものに大きく関わります。位置を曖昧にしてしまうと事故の原因となるため、慎重に判断しておきたいポイントです。

天候と時間帯を選んで作業する

作業に適した天候と避けるべき気象条件は以下の通りです。


⚫︎風が弱く、雨の心配がない日が理想
⚫︎気温が極端に高い・低い日は集中力が落ちやすい作業開始は午前中がおすすめ
⚫︎夕方の作業は視界が悪くなるため避ける
⚫︎前日が雨の場合、地面が滑りやすいので注意
⚫︎雪や霜がある日は絶対に伐採しない


伐採作業は屋外で行うため、天候の影響を大きく受けます。そのため大切なのは風です。弱い風であれば問題ありませんが、風速が強くなると木が揺れ、切断時のバランスが崩れやすくなります。

倒木方向も風に押されて変わってしまうため、風の強い日は避けるのがよいでしょう。また雨の日は足元が滑りやすく、チェーンソーの刃も木に食い込みやすくなるため特に慎重な作業が求められます。

時間帯としては、視界が良く体力のある午前中がおすすめ。午後になると疲れが蓄積し、判断力も低下しやすくなります。

夕方や薄暗い時間帯は木の傾きや枝の状態が見えづらく、事故につながる可能性も。気温が高すぎる日も危険で、汗でグリップが滑ったり、熱中症のリスクが上がるため無理は禁物です。

また前日に雨が降った場合は、地面がぬかるんでいるため注意しましょう。伐採中に踏ん張りがきかなくなりやすく、チェーンソー操作を誤ってしまうかもしれません。

周囲の環境も含めて、天候条件をしっかりと確認して作業に臨むことが大切です。安全第一で考えれば、最も作業しやすい日を選ぶのが伐採成功の大きな鍵となります。

近隣への事前連絡も忘れずに

トラブルを避けるためにも、伐採前に近隣へ伝えておくべき内容として、以下があります。


⚫︎伐採を行う日時
⚫︎チェーンソーの騒音が発生する可能性
⚫︎作業中に木片が飛ぶ可能性があること
⚫︎車両の移動をお願いする場合の相談
⚫︎作業時間のおおよその目安
⚫︎業者が出入りする場合の車の停車位置


伐採作業は音や振動が大きく、近隣に迷惑がかかる可能性があります。特にチェーンソーを使う場合は騒音が大きく、住宅密集地ではトラブルにつながるケース。

そのため作業の前日にでも予定をひと言伝えておくと、近隣との関係の悪化を防げるでしょう。

また倒木や木片が飛ぶ可能性があるため、隣家の車が近くにある場合は事前に移動をお願いしておくと安心です。そのまま作業を始めてしまうと、万が一接触した際に損害賠償のトラブルに発展しかねません。

集合住宅や隣接した住宅では、作業時間も重要です。早朝や夜間の伐採は騒音トラブルの原因になるため避けましょう。

チェーンソーを使用する時間帯を伝えるなど、具体的に知らせればトラブルを防ぎやすくなります。

自力で伐採をする場合は、ご近所との関係を守るのも非常に重要です。安全面だけでなく、周囲への配慮も欠かせない準備のひとつといえるでしょう。

枝払いから始めて木の重量を減らす

安全な枝払いのポイントとして、以下の点を覚えておきましょう。


⚫︎太すぎる枝から切るのではなく、細い枝から順に切る
⚫︎枝の付け根(枝のえり)を残して切ると腐りにくい
⚫︎長い枝は半分に切ってから落とすと安全
⚫︎脚立を使うときは必ず安定した場所に置く
⚫︎チェーンソーは頭より高い位置で使わない
⚫︎絡みあった枝を無理に引っ張らない


伐採の基本は、枝払いから始める点です。いきなり根元を切ると木が重すぎて倒木時に勢いがつき、コントロールが難しくなります。

また枝が生い茂っている状態では倒れる方向を読みづらく、近隣の物に引っかかる危険も。枝を先に切り落として木全体を軽くすれば、安全に倒木操作が可能になりますよ。

枝を切るときは、太い枝からではなく細い枝から順に切り落とすことで、木のバランスが崩れるのを防げます。

特に太い枝を先に切ると、不意に重心が変わり作業者のほうへ倒れ込む危険もあるため注意したいところ。

脚立を使う場合は、安定した場所に置き、決して無理な姿勢で作業をしないように心がけましょう。

チェーンソーは威力が強いため、頭より高い位置で使うと非常に危険です。キックバックが起こると制御できず、重大事故に発展する可能性があります。

高い位置の枝はノコギリで切るか、必要であれば専門業者に依頼する判断も必要です。

枝が別の枝に引っかかって落ちない場合は、無理に引っ張らないよう注意してください。一気に落ちてきてケガする可能性があります。枝払いは、丁寧に・順番に・安全にが基本です。

受け口と追い口を正しく切る

受け口・追い口の切り方は以下を参考に進めましょう。
部位 目的 切り方
受け口

倒す方向を決めるための切り込み 斜め45度+水平の2方向から切る
追い口 最終的に木を倒すための切り込み 受け口の反対側から水平に切り進める
受け口と追い口は伐採のメインともいえる工程です切り方を誤ると、木が意図しない方向に倒れたり、途中で裂けて暴れたりする危険も。

まず受け口は、倒したい方向に向けて斜め45度の切り込みを入れ、その後下側から水平に切って三角形のスペースを作りましょう。切り込みにより木は倒れる方向を明確にし、スムーズに倒れてくれますよ。

次に追い口を受け口の反対側に作りましょう。追い口は、受け口より少し高い位置(3〜5センチ程度)に作ればで、木の中央に「つる」と呼ばれる未切断部分が残ります。

つるは倒木時にヒンジの役割を果たし、木が受け口側へ誘導される仕組みです。つるがないと木がねじれながら倒れ、操作が難しくなります。

追い口を深く切りすぎるとつるが失われ、制御不能になるため注意してください。逆に浅すぎると木が倒れず途中で止まってしまい危険です。

安全に倒すためには受け口と追い口の位置関係が非常に重要で、素人作業で最もミスが起きやすい工程でもあります。

もし不安がある場合や木が太い場合は、無理をせずプロに依頼するとよいでしょう。

ロープを使って倒す方向をコントロール

ロープを使う際の基本手順は以下の通りです。


⚫︎倒したい方向の反対側からロープを引っ張る
⚫︎木の上部(可能なら3〜4メートル位置)にロープをかける
⚫︎複数人で引くと安定して倒せる
⚫︎受け口・追い口の切り込みを確認してから引き始める
⚫︎引きすぎて途中で裂かないように注意する


ロープを使えば倒木の方向を狙いやすくなります。特に重心がやや偏っていたり、倒したい方向に自然には倒れにくい状況では、ロープによる補助がよいでしょう。

ロープはなるべく高い位置に結ぶことでテコの原理が働き、少ない力でも木を誘導できますよ。

引く際は数人がかりで慎重に行い、引っ張る力を一定に保つのがポイントです。強く引きすぎると木が途中で裂ける危険があり、反動で枝が勢いよく跳ねたり、木全体が思わぬ動きをする可能性があります。

また受け口・追い口の状態を確認し、切り込みが適切である点を確かめてからロープ操作に移ることが安全のために欠かせません。

ロープを引く人とチェーンソーを扱う人は、常に声で連携をとりながら作業する必要があります。

コミュニケーション不足が事故の原因になるため、合図を決めておくとスムーズに進むでしょう。

ロープは正しい使い方をすれば非常に便利な補助道具ですが、無理をしたり焦ったりすると危険を招くため、慎重な操作が求められます。

根元を切る

根元を切る際の注意点は以下の通りです。


⚫︎受け口と追い口が正しく入っているか再確認する
⚫︎倒木の瞬間は絶対に木の後ろに立たない
⚫︎倒れ始めたらチェーンソーを完全に止めて距離を取る
⚫︎切り株が跳ねる可能性があるので近づかない
⚫︎倒木後は枝の状況を確認してから処理を始め


根元を切る工程は伐採作業の最終段階であり、最も危険が伴う場面です。受け口・追い口が正しく入っていない状態で切り進めると、木が裂けて暴れたり、予期せぬ方向に倒れてしまう危険があります。

切り始める前に必ず切り口を確認し、適切な位置につるが残っているかをチェックしましょう。

根元を切っている最中は、木がいつ倒れ始めるかわからないため、後方に立つことは絶対に避けてください。

倒れ始めたらすぐにチェーンソーを止め、木から距離を取り、安全な場所へ退避するのが基本です。

倒木時には切り株や枝が跳ねる場合もあり、予測不能な動きをすることがあるため、決して木に近づかないようにしましょう。

木が完全に倒れたことを確認したら、次は安全な状態かを判断します。枝が他の木に引っ掛かったまま宙ぶらりんになっている状態は非常に危険で、触れると落下してくる可能性があります。

安全を確保してから、枝の細断や処分の準備に進みましょう。

伐採は根元切りがゴールではなく、木が完全に安全な状態で倒れた時点で初めて作業がひと区切りとなります。

伐採後の切り株を残す場合と抜根すべきケース

伐採をしたあとに必ず悩むのが、切り株を残すか・抜根するかなどの判断です。切り株を放置しても問題のないケースもあれば、放置すると害虫・再生長・地盤のトラブルにつながる場合もあります。

ここでは切り株を残すべきか、抜根したほうがいいかの判断ポイントをわかりやすく見ていきましょう。

まず切り株を残しても問題ないケースは以下の通りです。


⚫︎庭のデザインとして活用したい場合
⚫︎外構工事や整地の予定がない場合
⚫︎地面が硬く抜根が難しい場所の場合
⚫︎切り株が腐って自然になくなるのを待てる場合
⚫︎とくに害虫の活動が少ない地域の場合


抜根すべきケースは以下を参考にしてください。


⚫︎シロアリ・カミキリムシなどの害虫リスクが高い地域
⚫︎切り株から再生枝(ひこばえ)が出る木種の場合
⚫︎外構工事・砂利敷き・芝生敷きなど庭づくりをする予定がある場合
⚫︎地面の隆起・傾きが起きている場合
⚫︎周囲の植物に根が絡み、生育を阻害している場合


切り株を残すかどうかの判断は、庭の用途や今後の計画によって大きく変わります。たとえば庭をナチュラルガーデン風にしたい場合や、切り株を椅子・飾り台として活用したい場合は、無理に抜根する必要はありません。

また地面が岩盤質で根を完全に取り除くのが難しい庭では、無理に抜根作業を行うよりも切り株を残して自然に腐らせる方法も現実的です。

しかし、デメリットがあるのも事実です。切り株は時間が経つと内部が空洞化し、そこへシロアリやカミキリムシが入り込む恐れがあります。

害虫は切り株から家屋へ移動する場合もあり、トラブルの原因になります。また、サクラやヤナギのように生命力の強い木は、伐採後も切り株から「ひこばえ」が伸びてくることが多いため、再び管理の手間がかかります。

さらに、外構工事を予定している場合は、切り株が邪魔になり施工ができないケースもあります。

コンクリート舗装・防草シート・砂利敷きなどは、地面が平らであることが前提のため、抜根が必須となることが多いです。

抜根はチェーンソーやシャベルだけでは困難で、作業量が大きくなるため、プロに依頼するケースも多く見られます。

切り株を残すか抜根するかの判断は、見た目・害虫・庭の計画・費用など複数の要素を総合的に検討する必要があります。

迷った場合は専門業者に相談し、実際の状況に合わせてアドバイスをもらうと安心です。

伐採した木と枝の処分方法

庭木を自分で伐採した後は、大量の木や枝を処分あうる問題があります。自治体ごとにルールが異なり、処分方法を間違えると回収してもらえない恐れも。

ここでは、一般家庭で利用できる安全で確実な処分方法を詳しく解説します。

自治体のゴミ収集ルールを確認

まずは自治体のゴミ収集ルールで確認すべきポイントについて見ていきましょう。


⚫︎可燃ゴミとして出せる長さ・太さの基準
⚫︎枝の束ね方・ヒモの種類(ビニール不可など)
⚫︎1回に出せる量の上限
⚫︎粗大ゴミ扱いになる木の太さ・長さ
⚫︎個別回収サービスがある自治体かどうか
⚫︎剪定枝チップ化サービスの有無


木や枝の処分方法は、自治体によって細かくルールが異なります。ある地域では「長さ50cm以下・直径10cm未満であれば可燃ゴミ」とするところもあれば、「紐で束ねれば1メートルまで可」としている自治体も。

地域ごとに基準が全く違うため、まずは自治体のホームページで最新情報を確認しましょう。

束ね方にも注意が必要で、ビニール紐が不可の自治体や、麻ヒモのみ使用可と指定しているところもあります。

焼却時の環境配慮や処理工程の問題によるもので、誤った紐で出してしまうと収集員が回収できず、再提出になるケースもあるため注意しましょう。

さらに一度に大量の枝を可燃ゴミとして出すことを禁止している自治体もあります。この場合は粗大ゴミ扱いになったり、集積所に出さず個別回収サービス(有料)を利用する必要が。

庭の木は量が多く見えなくても、切ってみると意外なほどかさばり、想像以上に処分に手間がかかります。

そのため伐採前に必ず自治体ルールを確認し、自分で対応できる範囲を判断してみましょう。ルールを把握しておくと、作業後のトラブルを避けつつ、スムーズに処分が進めやすくなります。

小さく切って可燃ゴミとして出す

小さく切って可燃ゴミとして出すためのポイントは以下の通りです。


⚫︎自治体の規定サイズ以内に細かく切る
⚫︎枝は束ねて出すと回収されやすい
⚫︎太い幹は輪切りにして長さをそろえる
⚫︎トゲがある枝は危険防止のため包んで出す
⚫︎雨の日は枝が重くなるため注意
⚫︎大量にある場合は数回に分けて出す


最も一般的な処分方法が可燃ゴミとして出す方法です。ただし自治体によって規定が異なるため、長さや太さを基準に合わせる作業が必要になります。

一般的には50cm以下・直径10cm以内が目安とされるケースが多いですが、地域ごとに違いがあるため注意しましょう。

枝をまとめるときは、適度な太さに揃えて麻ヒモで束ねれば、扱いやすくなります。太い幹は輪切り状にし、長さを揃えることで回収されやすくなるメリットも。

また柘植(ツゲ)やバラ類のようにトゲがある枝は、そのまま出すと収集員がけがをする恐れがあるため、古新聞やダンボールで包むと安全です。

注意点として、雨の日に出すと枝が水を含んで重くなり、指定袋の重量制限を超えるケースがあります。

そのため晴れた日のほうがスムーズに処分できるでしょう。大量に出る場合は一度に出さず、複数回に分けることでトラブルを避けられます。

自分で伐採して処分すれば費用を抑えられるメリットがありますが、処分量によっては手間がかかる点も理解しておくと安心です。

処分場に持ち込む方法と費用

大きな庭木は自身で市区町村が運営する処分場への持ち込みが可能なケースがあります。処分場へ持ち込む際の基本ポイントは以下の通りです。


⚫︎自治体の清掃センターへ直接搬入する
⚫︎重さで料金が決まる場合が多い(10〜30円/kg程度)
⚫︎軽トラックやワゴン車で運搬するのが一般的
⚫︎事前予約が必要な自治体もある
⚫︎枝の太さや破砕の有無によって対応が変わることがある
⚫︎土や石が付着している場合は受け入れ拒否されることもある


伐採した木の量が多い場合や、幹が太く可燃ゴミに出せない場合は、自治体の清掃センターへ直接持ち込む方法がおすすめです。

多くの自治体では、処分費用が重量制で決まる仕組みを採用しており、10kgあたり100〜300円程度の費用が一般的です。

可燃ゴミに出すよりも高額になることもありますが、大量の木を一度で処理できる点が大きなメリットです。

持ち込みの際は、軽トラックやワゴン車がよいでしょう。後部座席を倒せばそれなりの量を積めますが、幹の長さや太さによっては車に収まらないケースもあるため、事前にサイズを揃えておくと安心です。

自治体によっては粉砕できる枝と粉砕できない幹を分ける必要があり、分別が不十分だと受け入れを断られることもあります。

また事前予約制の処分場も増えており、予約をしないと搬入できない地域もあります。さらに土や石が付着している木は処理の妨げになるため受け入れ不可のケースも。伐採後は土をよく払ってから持ち込むとスムーズです。

量が多い場合は業者に依頼するほうが結果的に安くなるケースもあるため、比較しながら決めるのが良いでしょう。

薪として再利用

もし薪として利用するなら、以下のポイントを抑えましょう。


⚫︎広葉樹(カシ・クヌギ・サクラなど)は薪に最適
⚫︎針葉樹は燃えやすいが焚き付け用として優秀
⚫︎十分に乾燥させてから使用する(半年〜1年)
⚫︎屋外の日陰で風通しの良い場所に積む
⚫︎キノコやカビが生えないようシートをかける
⚫︎BBQ・キャンプ用として活用できる


伐採した木は、種類によっては薪として再利用できます。特に広葉樹は火持ちがよく、薪ストーブや焚き火でも人気。

カシやクヌギ・サクラなどは燃焼時間が長く、ゆっくりと熱を放出するため、薪としての使い勝手がよいでしょう。

反対にスギやヒノキなどの針葉樹は燃えやすく煙が出やすいものの、焚き付け用としても使いやすい木材です。

ただし切った直後の生木は水分を多く含んでいるため、そのまま燃やすと煙が多く出たり、うまく燃焼しない恐れがあります。

そのため薪として使用する場合は半年から1年程度の乾燥期間が必要でしょう。乾燥させる際は、通気性の良い屋外で、地面に直接触れないように木材を積むのがポイント。ブルーシートで覆いながら、風通しを確保することで乾燥が進みます。

庭に十分なスペースがあり、キャンプや焚き火を楽しむ家庭には特におすすめの方法です。しかし薪は場所をとるため、保管場所が確保できない場合は無理に取っておかず、処分を優先するのがおすすめ。

伐採した木の種類や用途に合わせて、最適な処分方法を選びましょう。

庭木伐採に適した時期とタイミング

庭木を自分で伐採する場合、「いつ切るか」は作業の安全性や木の状態に大きく関わります。

時期を誤ると虫が集まったり、倒木の方向が乱れるなど、さまざまなリスクが増えるためです。

逆に適した季節に伐採すれば、作業がしやすく、再生長の抑制や害虫対策にもつながるため、安全かつ効率的に作業が進むでしょう。ここでは伐採に最適な時期を、理由とともに詳しく解説します。

冬場が伐採に最も向いている

冬場に伐採が適している主な理由は以下の通りです。


⚫︎葉が落ち、枝の状態が見えやすい
⚫︎樹液の流れが少なく切断しやすい
⚫︎害虫が活動していないため安全性が高い
⚫︎倒木の重心が読みやすい
⚫︎木が休眠期でダメージが少ない
⚫︎伐採後の処分がしやすい(乾燥しやすい)


冬場(12月〜2月頃)は、多くの木が休眠期に入るため、伐採に最も適した季節とされています。まず落葉樹は葉が落ちるため枝の構造がよく見え、切りやすいのが特徴。

葉の重みがないことで木の重心も把握しやすく、倒木方向を見誤るリスクも減ります。また樹液の流れが少ないので、チェーンソーの刃に樹液が付着しにくく、作業効率も格段に向上します。

冬は害虫の活動がほぼ停止しており、伐採した木に虫が集まる心配が少ない点も大きなメリットです。

夏場や梅雨時期は伐採面に虫が寄りやすく、木材を処分する際も手間が増えます。一方冬場は静かに安全に伐採ができます。

さらに伐採した木材は乾燥しやすく、後処理が楽になる点も見逃せません。処分場に持ち込む際の重量も軽くなりやすいため、処分費用が安く済むケースもあります。

また木へのダメージも少なく、根が弱る心配もほぼありません。伐採だけでなく、抜根を行う場合も冬場は作業がしやすく、プロの業者が最も依頼を受けやすい時期として知られています。

そのため冬場の伐採は、安全・効率・仕上がりを重視する人に特におすすめです。

樹種によって最適な時期が異なる

ここでは、樹種別・伐採に向く時期の目安を見ていきましょう。
樹種 最適な伐採時期 理由
サクラ 冬(12〜2月) 虫害を避け、樹液流出を抑えられる
モミジ 冬〜早春 枝の判断がしやすく、再生長を抑えられる
マツ類 秋〜冬
樹脂が流れにくく、刃が詰まりにくい
キンモクセイ 春〜初夏 生育が止まる前で切り口が乾きやすい
シマトネリコ
生命力が強いため休眠期の伐採が最適
高木(ケヤキ・クスなど) 重心が安定し倒木コントロールが容易
庭木は種類によって生育サイクルが異なるため、ぴったりな伐採時期も変わります。たとえばサクラは病気に弱い木で、気温が高い季節に伐採すると切り口から菌が入りやすくなります。

冬に伐採すれば樹液も少なく、シロアリやカミキリムシの被害も抑えられるため安心です。

またモミジやカエデ類は枝の形が複雑で、葉が多い季節は切るべき枝・残す枝の判断が難しくなります。冬〜早春であれば枝の構造がよく見え、計画的に伐採できるでしょう。

反対にキンモクセイは常緑樹であり、夏に切るとダメージが大きく、弱る場合もあります。そのため春〜初夏が向いています。

マツなど樹脂の多い木は、気温が高いとチェーンソーの刃に樹脂が付着し、作業性が悪くなるため注意が必要です。秋〜冬であれば樹脂が固まりやすく、ベタつくことなく作業できるでしょう。

また成長力の強いシマトネリコやクスノキは、休眠期である冬に切らないと再生長が早く進み、ひこばえが大量に出ることがあるため注意が必要です。

高木の場合、葉の量・重量が大きくなるため、葉が落ちて軽くなる冬が最も安全です。倒木の勢いも抑えられるため、自力で伐採する場合は特に冬のメリットが大きくなります。

避けるべき季節と天候

伐採を避けたほうが良い条件は以下の通りです。


⚫︎梅雨時期(湿気で木が重く危険)
⚫︎夏の高温期(害虫が活発)
⚫︎台風シーズン(風が強すぎて危険)
⚫︎雨の日(足場が滑りやすい)
⚫︎積雪時(チェーンソー操作が不安定)
⚫︎強風の日(倒木方向が予測できない)


伐採を行ううえで、避けるべき季節と天候を理解しておくと事故防止につながります。まず梅雨時期は木が水分を含むため重さが増し、倒木の勢いが読みにくくなるため危険です。

湿度が高い日は刃が滑りやすく、切断面が荒れやすい点も作業を難しくするでしょう。また害虫が活発になる夏場は、伐採した木に虫が集まりやすく、作業中に刺されるリスクもあります。

台風シーズンや強風の日は特に危険で、倒木方向が風で変わってしまう恐れがあります。少しの風でも高木は大きく揺れるため、チェーンソー作業の安全性が大きく損なわれます。

雨の日は足元が滑りやすく、切り進める際に踏ん張りがきかない場合が多くなります。泥で地面が柔らかくなると脚立の安定性も損なわれるため、事故につながる危険も増えます。

積雪時や凍結時はさらに危険で、チェーンソーの刃が当たる角度が微妙にズレやすく、伐採中の姿勢が崩れる原因になります。特に凍った木は切断面が硬くなり、道具の消耗も激しくなるため避けるのがよいでしょう。

安全に伐採するためには、以下の日を選ぶのがおすすめです。


⚫︎天候が穏やかな日
⚫︎風が弱い日
⚫︎湿気が少ない時期


少しでも不安がある場合は無理をせず、業者に相談するほうが安全につながるでしょう。

庭木の伐採を自分でやる場合によくある質問

庭木の伐採は、剪定と違い作業量もリスクも大きく、初めて挑戦する場合は不安がつきものです。ここでは、よくある質問についてわかりやすく解説します。自分で伐採する判断として、ぜひ参考にしてください。

自分で伐採できる庭木の大きさの目安は?

DIYで伐採できる木の代表的な基準は以下の通りです。


⚫︎高さ3m以内(素人でも倒木方向を制御しやすい)
⚫︎幹の直径20cm未満(ノコギリ・小型チェーンソーで切れる限界)
⚫︎傾きが少ない木
⚫︎周囲に障害物がない木(家・車・フェンスなど)
⚫︎枝が複雑に絡んでいないもの
⚫︎腐食・空洞のない健康な木


自分で切れる木の高さは、高さ3メートル以内・幹の直径20センチ未満がひとつの安全ラインです。

3メートルを超えると、倒木時の力が大きくなり、素人では方向をコントロールしにくいため危険。

また枝が生い茂り、複雑に絡んでいる木も注意が必要です。どの方向に重心が傾いているのか判断しづらく、倒木の読みが難しくなります。

さらに木の健康状態もチェックしましょう。内部が空洞化していたり、根が腐っている木は、切った瞬間に予想外の方向へ倒れるケースが。経験者でも慎重な判断が求められるレベルです。

周囲に建物やガラス窓、車などがある場合は、たとえ小さな木でも自力で伐採すべきではありません。

伐採は作業スペース・木の種類・地形など複数の条件が絡むため、安全性を最優先に考えましょう。少しでも不安を感じた場合はプロへの依頼がおすすめです。

伐採作業で注意すべき安全対策は?

伐採作業で必須となる安全対策は以下の通りです。


⚫︎ヘルメット・ゴーグル・手袋などの保護具を着用
⚫︎チェーンソーの扱いに慣れるまで練習しておく
⚫︎木の倒れる方向を慎重に確認する
⚫︎脚立を不安定な場所で使わない
⚫︎風が強い日・雨の日・積雪時は作業しない
⚫︎周囲に人を近づけないようロープで範囲を確保する


伐採作業で最も重要なのは、安全対策の徹底です。特にチェーンソーを使用する場合は、プロですら事故が起こるほどリスクが高く、必ずヘルメット・防護グラス・滑りにくい手袋を着用しましょう。

また、使い慣れていないチェーンソーは誤作動やキックバック(刃が跳ね返る現象)が起こりやすく、最悪の場合は大きなケガにつながります。

また倒木方向の確認も非常に重要です。木は想像以上に重く、倒れる勢いも強いため、近くに人や物があると取り返しのつかない事故にも。

剪定程度で使う脚立も、伐採作業では安定性が不足しがちです。特に傾斜地やぬかるんだ地面で脚立を使うと転倒リスクが高まるため避けましょう。

さらに天候もよく見ましょう。風があると木が揺れ、切り込みがずれる可能性が。雨天では地面が滑りやすくチェーンソー操作が不安定になります。

伐採範囲にロープやカラーコーンを設置して周囲の立ち入りを防ぐだけでも、事故防止に効果的ですよ。

庭木伐採を業者に頼んだ場合の費用相場は?

庭木伐採の一般的な費用目安は以下を参考にしてください。
木のサイズ 費用相場(1本あたり) 備考
〜3m
5,000〜15,000円
小型の木・作業が簡単
3〜5m
15,000〜30,000円 中型の庭木
5〜7m 30,000〜60,000円 高木でリスクが高い
7m以上 50,000〜150,000円 クレーン使用の場合あり
庭木の伐採費用は、木の高さ・作業難度・周囲の環境によって大きく変動します。3m以下の比較的小さな木であれば1万円前後で済むケースもありますが、5mを超える木になると専門技術や道具が必要となり、費用が上がる傾向が。

特に7m以上の高木は倒木時のリスクが大きいため、クレーン車や複数人のスタッフが必要になり、10万円を超えるケースも珍しくありません。

また伐採後の処分費用が別料金で発生する可能性もあります。木の量が多い場合は、処分場へ持ち込むための手間と費用がかかるため、追加料金が発生しやすくなるでしょう。

切り株の抜根を依頼する場合はさらに費用が増え、1本あたり1万円〜3万円の追加になるケースもあります。

個人で無理をして事故を起こすリスクや、隣家の物を破損する賠償リスクを考えると、業者依頼は安心できる方法といえます。

切り株は放置しても大丈夫ですか?

切り株を放置することによるリスクは以下の通りです。


⚫︎シロアリやカミキリムシが発生しやすい
⚫︎切り株から新芽(ひこばえ)が再生する場合がある
⚫︎庭の景観を損なう可能性がある
⚫︎外構工事や芝生敷きの障害になる
⚫︎腐朽が進むと地面がへこむ原因になる


切り株を放置すると、長期的に見て問題が発生する可能性があります。最も大きなリスクは害虫です。

切り株は内部が乾燥して柔らかくなり、シロアリやカミキリムシが侵入しやすい環境になります。

害虫が切り株から家屋へ移動する可能性もあるため、特に住宅が近い場合は注意が必要です。

またサクラやシマトネリコのように生命力の強い木は、切り株から新しい芽が伸びてきます。放置すると再び木が育ち、伐採した意味がなくなるケースも…。

庭づくりを考えている場合も、切り株があると地面が平らに整わず、砂利敷き・防草シート・芝生などの施工が難しくなります。

さらに腐朽が進むと内部が空洞になり、地面が沈む原因になることもあります。切り株を庭の椅子や台として活用する方法もありますが、害虫や腐朽のリスクを完全に避けることは難しいでしょう。基本的には抜根か処理を検討するのがおすすめです。

電線の近くの木は自分で切れますか?

個人が電線付近で伐採するのが避けましょう。理由は以下の通りです。


⚫︎枝が電線に触れると停電や感電の危険がある
⚫︎倒木方向のコントロールが難しく予測不能
⚫︎電力会社や自治体の許可が必要な場合がある
⚫︎チェーンソーの振動で木が揺れやすく危険
⚫︎プロ専用の高所作業車や特別資格が必要なこともある


電線の近くにある木を自分で伐採することは、非常に危険な行為です。倒木や枝払いの最中に枝が電線に触れると、停電だけでなく感電事故につながる恐れがあります。

特に高木や枝が横に伸びている木は、切断のタイミングで予想外の方向に動く場合があり、危険性はさらに高まるでしょう。

電線付近の伐採は、専門技術と専用の機材が求められます。状況によっては電力会社への連絡や一時的な停電作業を伴うこともあり、一般の家庭が自己判断で行うべき作業ではありません。

さらに高所作業車や専用ロープを使って吊り切り(少しずつ切り落とす方法)を行う必要があるケースもあります。

法律や自治体の規則で、電線周辺の伐採は一定の資格を持つ業者しか作業できないケースもあります。少しでも電線に近いと感じる場合は、迷わずプロへの依頼を選ぶの安全です。

庭木の伐採ならお庭の大将にお任せください

庭木の伐採は、「切れそうかどうか」だけで判断すると大きな事故につながることがあります。

安全対策・道具の準備・倒木方向の読み・処分まで考えると、プロに任せたほうが確実で安心です。

お庭の大将では、小木から高木まで幅広い伐採や抜根に対応し、状況に合わせた最適な作業を提供しています。

お庭の大将が選ばれる理由は以下の通りです。


⚫︎経験豊富な職人が安全第一で作業
⚫︎高木・狭い場所の難しい伐採にも対応
⚫︎伐採後の処分・抜根・草刈りも一括対応
⚫︎事前見積もりが明確で追加料金なし
⚫︎土日祝の作業も相談可能
⚫︎地域密着で即日対応できるケースもある


お庭の大将なら、危険な伐採もプロの技術でスピーディー & 丁寧に。庭木1本からでも喜んで伺い、仕上がりまで安心してお任せいただけます。

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